2007年9月28日金曜日

武道の目的とは?

もう武道を修行し始めて24年にもなろうとしている.
残念ながら未だ至らず,人に自慢できるものではなく,
下手の横好きといった具合で,
ほそぼそと道場通いを継続している程度なのではあるが.

しかし,私の人生に「武道」が占める割合はすこぶる大きい.
武道の存在なくして,今の私はありえない.
そんなところまで深く入り込んでしまっている.

なぜこれほどまでに武道にひかれるのか.
これから少し考えていきたい.

ということで今回は,まず武道の目的は何か.
考え始めるとなかなか難しいのかもしれないが,
私は単純に「Surviveすること」と考えている.

Surviveするということは,
「敵」というものと戦って負けないということであり,
不利な状況においても生き延びようとすることであり,
そうした不利な状況に陥らぬよう危険を察知することである.

ここらへんは,誰もが武道からイメージしやすいことだろうけれど,
この他には,
周囲の人たち・状況に適応すること,
自分の能力のすべてを開発し使用する技術を磨くこと,
などが含まれる.
これらは,ちょっと武道という言葉からはイメージしにくいかもしれない.
だが,Surviveする,という目的のために,
(これらは日常生活をおくる上でも)
非常に有用なことである.

これらの目的が通常言われるスポーツとは異なることが理解できるだろう.
武道というのは,単に武技を学ぶだけが目的ではないのである.
身体的・精神的に統合された非常に高度なシステムなのである.

中学校の体育に武道が採用されたからといって,
これらを教えることはたぶん相当に難しい.

しかし,だからこそ一生をかけて学ぶ価値がある.
そして一度はまったら,
もうその魅力から逃げだすことができなくなるのである.

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