2008年1月29日火曜日

ビハインドからのスタート,その2

昨日は,留学生を相手に
"Electrical Engineering in the 21st Century"
というクラスで,
"Power Electronics and Electrical Energy II"
というタイトルで講義をする.
(Part Iは,伊瀬先生によってすでに行われている)

11名の受講生のリストを見ると,文系の学生も多い.
そこで,パワーエレクトロニクスを使うとなぜ省エネになるのか,
太陽光発電,風力発電になぜパワーエレクトロニクスが必要なのか,
そして,マイクログリッド,品質別電力供給などの
21世紀の電力システムについて,概論的に話した.

私の英語の能力も自慢できたものではないので,
どれだけのことを伝えることができたのか.
しかし,少人数なので質問を繰り返しながら,
ワイワイと楽しく講義を進めることができた.

講義の枕として,
「昨年のノーベル平和賞受賞者は誰か?」という
質問から始めたのだけれど,なんと11名の学生,
誰もがわからなかった(正確にいうと忘れていた?).
ちょっと,ショックである.
正解は,IPCCとアル・ゴアである.
「不都合な真実」という映画のタイトルを聞いて,
ようやくみな思い出したようである.
省エネ,CO2削減とは言っているものの,
一般にはこんなくらいなのかもしれない.
これで大丈夫かと少し不安になる.

そして京都議定書について,
日本は1990年レベルに対して-6%の温室効果ガスの
削減をしなければならず,現状では,
-13.8%の削減が必要なのであるとの話をした.
達成にはかなり厳しい努力をしなければならない,とは
以前にもこのブログに書いた.

この話をしていて,私は
自分のダイエットのことを思い出していた.
私は,血液に脂質が多いと診断されていて
(つまりは高コレステロール)
医者から指導を受けている.
それもあってダイエットを始め,
昨年の9月から12月にかけて,5~6kgの体重減少に成功した.
私がトライしたダイエット法は,
岡田斗司夫氏による「レコーディング・ダイエット」である.
(簡単にいえば,メモをとることによって
自分の摂取カロリーを把握し,食事制限をするダイエット)

そして1月の診断.
12月の血液検査の結果はそのためか改善傾向が見られた.
医者も喜んで,もう少し頑張りましょう,といってくれた.
しかし,次回まで(2ヶ月後)にあと1kgくらい,痩せてきてください,
と言われてはっとした.
年末の飲み会の連続と正月によって私の体重は2kgほど
12月の血液検査の時点より増加していたのだ...
1kgの減量といっているのは12月レベルに対してであり,
現状からは3kgの減量...
まさに温室効果ガスの削減と同じ,
ビハインドからの出発なのである.
やはり努力は厳しい...

というようなことを,
昨日の講義のときに思ったりしていたわけなのである.
次回検診まであと1.5か月.
なんとかカロリーを制限しなければ.
体重は,CO2と違って排出権売買できないのがつらい.
しかたがない.地道な努力をするだけである.

#ちなみに私のBMIは23程度で,
そんなに太っているわけではありません

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