2008年1月9日水曜日

ピンチはチャンス

今年は洞爺湖サミットも予定されているし,
京都COP3の約束期間初年でもある.
省エネやCO2削減について
注目がますます高まることは間違いない.

私が関係しているエネルギー,パワーエレクトロニクス,
電力などの分野については,それに対する要求が
ますます厳しくなってきている.
事業者,メーカなどは,その対応に苦慮しているところである.

そもそも日本は省エネ大国である.
今の状態から,さらに省エネをしろ,
CO2削減をしろ,といわれても,
それはまるで乾いたタオルを絞るようなものである.
本当に難しい.

以前にもこのブログに書いたけれど,
変換器の効率が1%上がったからといって,
いったいどれだけの効果があがるだろうか.
そう考えると,暗くなってしまうのだが,
それでも,この問題については
解決法のホームランはなさそうである.
シングルヒットをつないで得点につなげていくような,
地道な努力の積み上げに頼るしかない.
そうであれば,私もまた本当に微力ではあるけれど,
貢献していきたいと思う.

ただこうした厳しい要求は単にピンチというわけではない.
必要は発明の母,というわけではないが,
要求があれば,そこに注目が集まる.
そして,うまくいけばリソースが投入される可能性もある.
こうしたときこそ,新しい技術の芽が生まれるのではないか.
ピンチ転じてチャンスとしたいものである.

昨年の夏は,柏崎の地震による原発停止で,
ずいぶんと電力不足が話題に上った.
大変な状況であったけれど,
多くの人が電力の重要性について再認識したのではないだろうか.

そしていま,原油価格が高騰し,
一方で京都COP3の目標達成を迫られている.
だれもが省エネ,CO2削減について注目するようになった.
今こそが,コンセンサスを得やすい時機なのである.
この追い風に乗った国の施策にぜひ期待したい.

0 件のコメント:

コメントを投稿

桜を見ると思い出す

桜が満開である。 研究室でも花見BBQが行われ、まさに「花より団子」 、学生はだれも桜など見ずにひたすら食べることに集中していたけれど、食べづかれた私は桜をぼんやりと見ていた。 学生の一人が 「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」と梶井基次郎の文章 を話していたので、そういえばそ...