2008年9月19日金曜日

「段取り八分」

「段取り八分」とは,私が稽古している合氣道でも
よくご指導いただく事柄である.
すなわち,段取りがうまくいけば,
仕事の8割が決まるということである.
本番前にいかに準備を進めておくのか,
ということが,仕事の速さ,量,質を決定するのである.
(私が稽古している合氣道では,こうした
非常に日常のプラクティカルなことについても
多くの教えがある)

多くの仕事術の本も「段取り」が大切であると
説いている.

例えば,ひとつの大きな目標があるとする.
しかし,その目標を達成するには,
多くのことをやり遂げねばならず,
そのことを思うとモチベーションが上がらない.
そんなことがよくある.

こうした場合にも「段取り」が有効である.
まず大きな目標を達成するために必要な
種々の小さな事柄を整理する.
そしてそれぞれを小さな目標として,
ことにあたるのである.
もちろん,緊急性の高いものから
手をつけるのだが,その他にも,
実現可能性が高いことから(身近なことから)
行っていけば比較的心理的なハードルは低くなる.

大きな目標を小さな目標の積み重ねに変換し,
目の前のことだけに集中することが,
この方法のキモである.
また小さな目標の優先順位を考えることが,
自分の仕事を系統的に分析することにもつながる.
分析後には,断固実行していけばよい.

この分析こそが「段取り」なのである.
その後の仕事において,
目の前のことに集中できるかどうかが
この「段取り」にかかっている.

今年,生誕100年の指揮者カラヤンも,
最も耐えられないことは,十分な準備をしないで
演奏会に臨むことだと言っている.
彼はリハーサルに非常に長い時間を費やしていたという.
(そのわがままが通るところが
彼が帝王たる所以なのだけれど)

仕事に取り掛かる前に,「段取り」を行う.
あせっているとついつい
すぐに仕事に手をつけてしまうけれど,
まずは深呼吸をして「段取り」を
うまくするよう心がけたいものである.

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