2009年6月11日木曜日

美味しいサンドウィッチ

村上春樹の小説には,よくサンドウィッチが出てくる.
主人公の「僕」がしばしば作るのだ.
(他にも「僕」は,パスタやサラダをよく作るし,
そうじやアイロンかけも得意である)

サンドウィッチの描写を読んでいると,
さぞかしおいしいのだろうなぁと思わされる.
村上春樹自身がすいぶん好きなのだろうと思う.

「僕」は,美味しいサンドウィッチを作る秘訣は,
ちゃんと手間暇かけて,心をこめて作ることだ,
みたいなことを述べている(詳細うろ覚え).
そうした心がけが味にちゃんと反映されるのだと.

村上春樹はバーを経営していたから,
経験からの言葉なのだろうと思う.
(ちなみに,うちの奥さんのサンドウィッチは
美味しいです)

昼間から明るい陽射しの中で食べる
サンドウィッチとビールは最高だものね.
う~ん,どこかにランチで食べに行きたい...

ところでなぜ,こんなサンドウィッチの話を
持ち出したかというと,
数日前にデビッド・キャラダインが亡くなったという
ニュースを見たからなのである.

彼がBill役で出演した"Kill Bill Vol.2"の中で,
最後にユマ・サーマン演じる主人公との対決の前に,
彼がサンドウィッチを彼女のために作ってあげる
シーンがある.
彼のその上品な手つきが非常に印象的なのである.
なにか話をしながら(どんな話だったか忘れてしまったけれど),
パンを重ね,ナイフを入れる.
柔らかな物腰.
リラックスした雰囲気.
どれも悪役にふさわしくない,いやふさわしい,
立ち居振る舞いなのである.

サンドウィッチはたしかシンプルなものだったと
記憶しているけれど,ずいぶんと美味しそうで,
画面を見ているだけでお腹が空いてくるような
魅力的なシーンだった.
”Kill Bill”でBillといえば,
このシーンを真っ先に思い出す.

デビッド・キャラダインは,非常に特殊な死に方を
していたらしい.
自分で誤って死んだらしいと最初報道されていたけれど,
最近のニューヨークポストには,武術の裏社会によって
殺された可能性があるとの記事が出ていた.
...
彼は殺されたのちもB級の話題を振りまいているらしい.
まずは,ご冥福をお祈りするのだけれど.


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