2010年6月10日木曜日

最大集中力点追従制御 Maximum Concentration Point Tracking controlとは

ある作業を行うのには,やはり集中力が
あったほうが良い.

集中力は,弛緩(リラックス)と緊張の割合で
決定すると言われている.
弛緩しすぎては,もちろん集中できないし,
一方で緊張しすぎても集中を維持することは難しい.
この弛緩と緊張をバランスよく保つことが
集中力維持の決め手となる.

よく言われる集中力のカーブは,
横軸に,(弛緩)<- ->(緊張)をとり,
縦軸に集中の度合いを描くと,
上に凸の二次関数のようなグラフになる.
つまり,弛緩と緊張のどこかの間で,
集中力が最大となる点があるということである.

もちろん,仕事の内容によって,
必要とされる集中力も異なるから,
集中力がピークとなる弛緩と緊張の割合も
異なることだろう.
(たとえば,肉体労働でより緊張の割合が大きい集中が
必要なこともあるだろうし,あるいはデスクワークでは
より弛緩の割合が大きい集中の方が適しているかもしれない)

しかし,いずれにしろ,集中力をそのピーク付近に
維持することが,効率的に仕事をこなすことには
大切であることには変わりがない.
集中力が最大になっている状況を,
フローとか,ゾーンに入った,とか呼ぶ.
したがって,私たちの課題は,
いかに長時間,集中力が最大になる付近に
自分の心の状態を保ち続けるか,ということになる.

実は,太陽電池にもこうした特徴がある.
ある日射量が太陽電池に与えられた場合,
そこから最大の電力を出力できる電流・電圧というものがある.
太陽電池に接続されている半導体電力変換器
パワーコンディショナーは,随時太陽電池から取り出す
電流の量を制御して,太陽電池の動作点を
最大の電力が取り出せる運転領域に維持する制御を
行っているのである.
(この最大電力点の位置は,日射量,温度などによって変化する)
この制御を,最大電力点追従制御 (Maximum Power Point
Tracking control, MPPT制御)と呼ぶ.

私たちの心の状態についても,このMPPT制御のように,
最大の集中力が得られるような制御を
自分の心に適用すべきではないか,と思うのである.
これを,最大集中力点追従制御 (Maximum Concentration Point
Tracking control, MCPT制御)と名付けよう(笑).
つまり,弛緩と緊張の度合いをうまく調整することによって
自分の精神状態をゾーンに維持するように,
アクティブに制御するのである.

では緊張と弛緩の制御をどのようにして行うか.
...これが問題だ.

まずは休憩を適宜とること,
緊張を緩和するために呼吸法や音楽などで
「ながら仕事」をすること,
あるいは逆に緊張を高めるために,外部環境からの情報を
遮断すべく一人になること,雑念を書き出して明らかにすること,
などが思いつくけれど,決定版というものがない.

しかし,集中力を維持するためには,
弛緩と緊張を制御するのだ,ということさえ
まず前提として理解すれば,ずいぶんと
その効果は上がるのではないだろうか.

そんなことを最近考えながら仕事に集中力を高めようと
しているのである.

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