2011年5月19日木曜日

朝のピークに地下鉄を間引き運転するなんて!

今朝,ラジオを聞いていて驚いたのは,

「地下鉄間引き試算 10~20%節電ケース 大阪市交通局」

というニュース.
この試算では,朝のピーク時に間引き運転をすることを
想定していて,混雑率が通常140%程度であるところが,
170~200%になるのだという.

ちょっと意味がわからない.
万一,政府から要求があった場合を想定した,
ということなのだけれど,
電力が不足する昼間のピークならばまだしも,
全体の電力需要からみればそうでもない朝に
間引き運転をして,混雑によって通勤者を
いじめようというその意図がわからない.

いくらなんでも,政府もそんなおかしなことは要求しないと思う.
たぶん大阪市営地下鉄の電力を担当している人も
そんなこと考えていないだろうけれど,
まぁ,上の人から言われて,とりあえず計算したのだろう.
(記事にも,実際に間引き運転をするのは昼だろうと
関係者の話が載っているし)

いや,あらかじめこうした試算結果を示しておいて,
万一でも,地下鉄にそうした馬鹿な要求をするなよ,と
政府に対してあらかじめ予防線を張ったのかもしれない.

とにかく,昼間のピーク時にでもないのに,
10~20%の節電を行う必要は(おそらく)ないのである.

逆に,今年の夏の高校野球の開始時間を早めたのは
節電には効果があるだろう.
決勝戦などを午前中に行うことで,
昼間のピーク電力を低減するのは期待できる.
しかし,出場選手は本当に大変であろう.
たぶん,朝4時とか5時起きなのではないだろうか.
よほど前からそうした生活に慣れておかなければ,
連日の早起きで,体調を崩す選手が出てくるだろう.
かわいそうである...

今年の夏は,本当にどたばたした暑い夏になりそうである.
電力の安定供給こそ,この事態の処方箋だと思うのだけれど.

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