2011年6月15日水曜日

核融合で宇宙へ進出する/計画停電の意味

最近,ブログやTwitterにいただいたコメントで
ご質問があったので,私のわかる範囲で
お答えしたいと思います.

1) Twitterから
質問なのですが、自分は将来人類が宇宙に進出し、
遠い宇宙を旅するようになった時、
宇宙船のエンジンに原発が必要になると考えるのですが、
どう思われますか

この方はご参考に,「マクロス7」を
紹介していただきました.
私の趣味をご存じなのでしょう(笑).
しかし,私は「マクロス」は
見たことがないのです.
すみません.

さて,ご質問ですが,
これまでも,宇宙船に動力装置として
原子力発電装置が積載された例があります.
アポロ13号の燃料プルトニウムはどこかの海に
落下して,今も眠っているはずです.

しかし,すぐにわかるように,
飛行機や宇宙船のように墜落の危険性があるものに,
原子炉を積むのはリスクが高すぎます.
たぶん核分裂炉を宇宙船にするのは,
なるべく避けようとすると思われます.

では,遠い宇宙まで人類が進出しようとする場合の
宇宙船のエネルギー源は何になるのでしょうか.
このあたりになると,すでにSFの世界になり,
私もそっち方面は全然詳しくないのですが,昔から
核融合がその一候補としてあげられています.

一般的に,核融合は核分裂よりもクリーンだと
いわれていますが,もっとも有望なDT反応
(重水素と三重水素の核融合反応)では,
高エネルギーの中性子(14MeV)が発生し,
その遮蔽がおおきな課題となっています.
空間が小さいであろう宇宙船で,
遮蔽をよくとることは大変困難であると予想されます.

そこで,話題に取り上げられるのが
D-He3核融合(重水素とヘリウム3の反応)です.
この反応では,中性子は発生しません.
発生するのはHe4と陽子(14.7MeV)です.
陽子は中性子と違って電荷を持っているので,
磁場で閉じ込めることも容易で,
夢の核融合といわれています.

しかし,DはHe3とだけ反応するわけでなく,
DD同士も当然核融合反応を起こし,
中性子を発生することになります.
(DD反応は2種類ありますが)
その遮蔽は同様に難しいわけですが,
発生する中性子量は少ないと期待できます.

問題は,He3が地球上に無いことです.
しかし,月面には多く存在し,
外宇宙への飛行には,まず月へ立ち寄って
燃料を補給していく,なんて話があります.

またエンジン自体も核融合で推力を得ようとする
核融合エンジンなるものも研究されているようです.

ということで,外宇宙に人類が進出する場合には,
やはり原子力なのだろうと私も思いますが,
それは核分裂ではなく核融合ではないかと思っております.

2) ブログにいただいたコメントです.
ある地域で需要が増え,どうしても対応できないようになったら,
その地域であらかじめ定めておいた数%の地域を系統から切り離し,
変電所の維持を図る(それでも足りなくなれば、更に次の数%を)と
いうような対応は考えられないのでしょうか.
突然の停電であっても,どうせ停電してしまうわけで,
全体が停電してしまうよりましだと思います. 
計画停電がそれに対応すると言われればそれまでですが・・・

おっしゃるように,それが計画停電になるのだと思います.
需要家に節電に協力してもらう契約も電力会社には
あるのですが,1シーズンに数回お願いするだけだということです.

停電が始まったら全体が停電する前に,
系統を部分的に切り離すような操作は
たぶん緊急に行われるのだと思いますが,
(そして,それは内緒で,切り離される系統の順番が
決められているのだと想像しますが)
それは本当に最後の手段だと思われます.

停電が発生し始めると,
非常に短時間で大停電に発展する可能性もあり,
停電が開始してから,電力需要にあわせて
系統を選択して切り離していくことは
短時間では困難であろうと推測します.
だから,あらかじめある程度の安全率をもって,
計画的に広い地域の停電を行っているのだと思います.
(すみません,詳細は機会があったら関係者に聞いておきます)

それでも日本は樹枝状の送配電系統を持っているので,
部分的な停電が行い易いはずです.
もしも,欧州や米国のようにメッシュ構造の系統ですと,
どこの遮断器を切ったら停電が起こるのか,
そしてその後,どのような電力の流れ(電力潮流)に
なるのか予測が難しいと思われます.
だから欧米では大規模停電の発生の可能性が高いと
いわれているのです.
電力が不足する場合,
計画停電は仕方ないのかと思います...

ということで,また機会があったら
いただいた質問にお答えできたらと思います.

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