父の一周忌で新潟に帰省していた.
あっという間の一年だった.
父の不在は,まるで地面に口を開けた穴のように,
時間と共に強く感じられるようになった.
父はよく二階で寝ている私を起こすのに,
階段の下から私の名前を呼んでいた.
父が倒れて介護が必要になったあとも,
私のことを階段の下で呼んでいた.
その声をふと想い出す.
階段の吹き抜けに響く父の声が聞こえる.
父は倒れてからも,洒脱で笑顔を絶やさなかった.
その姿がいまでもその声とともに想い出される.
父には本当に親不孝だったと思う.
父がいなくなった今,すでにそれをつぐなうことはできない.
穴は開いたままなのである.

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