2012年1月13日金曜日

「世界三大」,「日本三大」は3番目のものが面白い

もうびっくりするほど忙しくて,ブログの更新もままならぬ状態が続いておりました.でも,今は少しだけ一休み.ちょっと,ブログでも書いて気分転換しようかと思います.

さて昨日,通勤の車中でベートーベンのバイオリンコンチェルトを聴いた.久しぶりだったので,このコンチェルトが,ベートーベンだったのか,ブラームスだったのか,わかるまでしばらく時間がかかってしまった.そのうち聞き慣れたフレーズがそのうち出てきて,これはベートーベンのコンチェルトだとわかったのだけれど,ふと三大バイオリンコンチェルトとはなんだろうと疑問を持ち始めた.

まずはチャイコフスキーかな.そして,個人的にはブラームス,ベートーベンと続くのだけれど,一般的にはメンデルスゾーンだろうか.いやいや,意外にシベリウスなのかもしれない,などと思案する.

そのうち,音楽を離れて,この世に「三大~」と呼ばれるものは多いけれど,1番,2番はともかく,3番目にがクセモノなのではないかということに気づく.このバイオリンコンチェルトでもブラームス,ベートーベンとすぐに名前が挙がっても,3番目になると急に議論が紛糾するのではないだろうか.

「世界三大料理」とはなんだろうか.
フレンチ,中華ときて,3番目に来るのは,イタリアン?それとも和食?世界でこの問いを尋ねてみると,自国の料理を挙げる人が多いのではないかと思ったりする.

「日本三大大仏」.
奈良,鎌倉ときて,その次は?私は赤塚の大仏だと昔聞いた覚えがあるのだけれど,日本にはもっともっと大きな大仏がありそうな気がする.

「日本三景」といえば,天橋立,松島,安芸の宮島と来るけれど,「日本三大夜景」というとだんだん怪しくなる.神戸,函館ときてその次が思い浮かばない.

すなわち,1,2番というのは性能や美しさが際立っていて,多くの人の同意が得られやすいのだけれど,3番目以降はどんぐりの背比べであることが多いのではないかと思うのである.また,3番目くらい自分の嗜好を反映させてみたい,という願望があったりするのかもしれない.

「世界三大」とか,「日本三大」とか,話題がでるときには,なんといっても3番目が面白い.その回答にはなにか恣意的な理由が隠れていることが多そうだ.昔から「二大」とか「四大」とかいわない理由がそこにあるような気がする.

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