2013年5月14日火曜日

なぜ私は「自分の気持ち第一主義」を嫌悪するか

私が大嫌いなものに,「自分の気持ち第一主義」というのがある.
最近は,世間がわがままを許さない状況になってきたから,ずいぶんとそれを口にする人が減ってきたように思うけれど,数年前くらいには「自分の気持ちを一番大切にして何が悪い」と言ってはばからない学生も数多くいた.そこには,他人の事情はどうでもいいという気持ちが見え隠れしているのうな気がして,私はそうした人たちを嫌悪し続けていたのである.

自分の気持ちを大事にするのは大切だと私も思う.自分が幸せを感じるために生きているのだから.しかし,それを最優先して生きていくことがそれほどいいことなのだろうか?私はそうは思わない.私たちは社会の中に生きていて,環境との関係性を無視して生きていくことができないからである.

自分の気持ちを最優先する,という言葉の裏には,他人の想い・期待を裏切る,あるいは社会に対する責任を果たさない,という事実が隠れていないだろうか.そうしたわがままを通しても構わないという考えの表明ではないだろうか.もちろん,過剰に責任を果たす必要は無い.しかし,私たちは社会的な存在である以上,自分が所属する社会(家族,友達,学校など)と調和をして生きていかなければならないのである.それを無視して自分が幸せになれるはずがないのである.

心理的な治療において,催眠や暗示などの手法が用いられることも多いけれど,被術者の価値観や行動を変える暗示を与えたのちに,その暗示に従った場合に環境と整合がとれるかどうかを被術者の無意識に尋ねるのだという.そこに不整合が起っては,生活に支障をきたすからである.自分の一つの価値観の変化,行動の変化を例にとっても,環境と調和していなければならないのだ.

社会に対する責任を果たしてはじめて,自分の生活,幸せがあるのである.あるいは社会に対して貢献することによってこそ,自己実現があるのだ.だから私は社会との関係,社会に対する責任を軽視するような「自分の気持ち第一主義」は,大嫌いなのである.

震災以降,「自分の人生,好きなように生きる」と口にする人が増えているように思う.しかし,「自分探し」とか,「好きなように生きる」などという前に,まずは社会に,学校に,家族に対して責任を果たすべきなのではないか,と私は思うのである.

#先日,同様な意見がツイートで流れていたのを見て,この記事を書いた次第.
まあ,自分も反省すべきことが多いのですが.

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