2014年4月11日金曜日

「なぞの転校生」について:1.なぜ,話題にならないのだろう?

なぜこれほどまでに話題にならないのだろうかと不思議に思う.先にテレビ東京系で放送されていたテレビ番組「なぞの転校生」のことである.私は,この5~6年,いや10年間で観た中でも最高のSF連続ドラマだと思う.まぁ,そもそもSF連続ドラマっていうのが少ないのだけれど.

「安堂ロイド」も最初は期待してみていたのだけれど,終わりの方になると人の想いが素粒子だなんて話になっていて,興味がだいぶ薄れてしまっていた.あれがSFかといわれると,少し首をかしげてしまう(いや,私はキムタクも本田翼もエンケンも大好きなのですが).

一方,この「なぞの転校生」は昔ながらのSFの範疇に入る珍しいドラマである.もちろん原作は私の世代(よりちょっと前)では,NHKの少年ドラマシリーズで映像化もされた眉村卓の「なぞの転校生」なのだけれど,今回はリメイクというわけではなくて,設定だけ踏襲し内容は異なる話となっている.

企画と脚本(編集も)は岩井俊二.監督は長野雅彦.映画畑のふたりである.だからなのだろう,ドラマとしてはお金がかかっているように全然みえなかったけれど,すばらしい雰囲気が醸しだされていた.自然光を使った美しさが,このドラマのみずみずしさを際立たせていた(いかにも岩井ワールド的なのだ).そう,みずみずしさ.青春の甘酸っぱさが実はこのドラマのテーマのひとつなのだ.「なぞの転校生」は,ここ久しく聞くことがなかった「ジュブナイル」という言葉がぴったりのストーリーなのである.

第1話から私は胸キュンだった(アラフィフの男が言うと気持ち悪いが).私にもあったかもしれない高校時代が,それも憧れ感満載の学生生活が描かれていた.特に第1話から2話くらいまでは,中年のおじさんが思わず目を細めてみてしまうような描写が多く,大いにときめかせてもらった(何度も,気持ち悪くてすみません).

それが第3話以降,俄然SF味を帯びてくる.確かだと思われた世界がその安定を失っていくような展開.毎週次の放映が楽しみで楽しみで仕方なかった.そして終盤には,早く観たいけれど番組が終わって欲しくないという相反する気持ちで一杯になってしまった.12話までが短すぎる.でもだからこそテンポがよかったのだろうけど.

最終話まで,小粒だけれどキラキラする宝石のような物語が続き,決して視聴者を裏切らなかった.こんなにも素晴らしい番組がなぜ話題にならないのだろう?(視聴率もそんなに良くなかったらしいし)

私は悔しいので,しばらくこの「なぞの転校生」の話題を続けたい.

#BSジャパンで現在放送中です(日曜の深夜0時).次回は第2話.物語が動き出す回です.とにかくオススメです!

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