2017年6月5日月曜日

田村正和が「眠狂四郎」を演ずるという.期待せずにはいられない

田村正和が「眠狂四郎」を演じるのである.
もう二十年以上ぶりなのではないだろうか.これは期待せずにはいられない.

「眠狂四郎」といえばもちろん映画では市川雷蔵の当たり役であるけれど,TVシリーズでは田村正和の匂い立つような色気のある「眠」が人気だったらしい.私がリアルタイムで見ていたのはその後のスペシャルで作られていたものだと思う(私にとっては「時代劇スペシャル」の「乾いて候」の腕下主丞の方が馴染みが深い).暗い過去を背負った狂四郎は田村正和のはまり役で,個人的には市川雷蔵よりも思い入れが深い.

田村正和演ずる狂四郎の魅力は,なんといってもあの鼻にかかった声によるセリフ回し.狂四郎が淡々としかし熱く悪党どもの非を糾弾するのだけれど,一種の節回しがあって,講談のように流れるように語られる.それも顔を少し下向きにし,身体はほとんど動かさずに語る.これが田村正和なのだと思わずにはいられない,独特のオーラがそこにある.

殺陣も田村正和スタイルである.華麗な太刀筋,そして斬ったあとの身体を斜に構えつつも刀が下段で生きている.すべて計算しつくされた動き,ポーズ.田村正和以外の誰があのような殺陣ができようか.それほど独特の殺陣なのである(「鳴門秘帖」や「乾いて候」でも田村正和スタイルの殺陣を披露していた).

とにかく,田村正和は田村正和であって,時代劇のヒーローを演じていても田村正和なのである.そして,その田村正和がまた「眠狂四郎」を演じるというのである.これが期待せずにはいられようか(今回の相手役の名取裕子も大好きだし)

ただ心配なのが,彼の齢もすでに73歳ということ.殺陣もそうだけれど,顔のアップに彼の老いを感じてしまったらどうしようかと怖くもある.私の夢がこわれないで欲しい.でも田村正和が「演る」といったのだから,彼なりの自信はあるのだろう.それを見届けることがファンの務めであると思っている.

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