2017年6月19日月曜日

大江千里 Rain を耳にする

先日,車のラジオからどこかで聞いたことのある曲が流れてきた.タイトルは思い出せなかったけれど,誰が歌っているかはすぐに分かった.それは大江千里だった(「おおえのちさと」とか読まない.って,こんなことを書かなければいけないほど最近は知られていないのが寂しい).

歌は「Rain」だった.あとでネットで調べて知った(いや,思い出したというべき).4,5年前に「君の名は」で話題の新海誠監督のアニメ「言の葉の庭」で,秦基博がカヴァーしていたのだという.音楽は全然古びていない.今聞いても素敵なせつない曲である.

大江千里が流行っていた頃,私は高校生から大学生になった頃だった.大江千里は,正直私にはいけ好かないタイプの歌手だった.どうしてかって,まず彼は大学生時代(関西学院大学出身)からスターだったし,なによりも彼には才能があるということも誰の目にも明らかだったし,そしてそれを彼も自分自身で理解していて彼の歌い方にはそれが現れていた.私はその歌い方,姿勢がいやだったのである.彼のファッションも80年代のポップスタイルそのままで好きではなかったし,映画の役も小憎らしかったし(「君は僕をスキになる」とか).まぁ,私にはまぶしかったということなのだろう(当時は「王子様」と言えばオザケンではなく大江千里だった).

とはいえ実は告白すると,私は彼の「redmonkey yellowfish」というアルバムが大好きで,どの曲もかなり聴いていた.80年代,大学生が憧れるポップな世界を感じさせてくれた.当時はそれを言うのが恥ずかしかったけれど.

そんなわけで当時は素直に聞けなかったけれど,先日聴いた「Rain」は思いもかけず心が少し動いた.彼のあの歌い方も,ひとつの魅力に感じられるようになった.私も年を取って,聴き方に余裕が出てきて,良さを素直に認められるようになったということだろう.

最近,彼はジャズ・ピアニストになったということだけれど,もっと彼の作品が評価されてもいいのではないかと思う.でもやっぱり彼の若い頃の歌う姿をみるとこちらがこっ恥ずかしくなるのだけれど.

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