2017年7月27日木曜日

老後の楽しみなんてない

今日,歩いていると後ろで誰かが転んだような音がした.振り返ると柱の向こうに誰かが倒れているようだった.すぐに駆けつけてみるとおばあさんが手で押すカートとともに倒れていた.

幸い,そこは阪大病院の玄関前だったために,すぐに警備員がやってきてトランシーバーで救援を求めてくれた.おばあさんの意識はなく,足が突っ張っていた.いびきをかいていると警備員の一人が言っていたので,脳梗塞かもしれない.

そのうちに看護婦さんがストレッチャーをもって駆けつけてきてくれた.家族の人も気づいて寄ってきてくれて,心配そうに声をかけている.

何十年も生きてきて,人生の最後がこんな感じだったらどうなんだろうと,こうした場面に遭遇すると思ってしまう.今日,こんなことが起こるなんて昨日思うことがあっただろうか.いや,倒れる10秒前にだって,こんなことが起こるなんて思いもしなかったに違いない.

しばらく前から,私は「老後の楽しみ」というものを考えないことにしている.楽しむのであれば今である.私には「老後」なんてないかもしれないのである.

そしてそろそろいつ「向こう」へ旅立ってもいいように準備を始めようと思っている.いわゆる終活である.いつその瞬間が私にもやってくるかわからないのだから.毎瞬間,毎瞬間,ロシアンルーレットで引き金を引いているのと変わりがないかもしれないのだ.

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