2017年11月30日木曜日

ブリット: S.マックイーンの着こなしのカッコよさ

中高生の頃,雑誌メンズクラブではジェームス・ディーンがカッコいい男として紹介されていることが多かったように思う.白いTシャツとジーンズとか.しかし,たまにスティーブ・マックイーンの着こなしが紹介されることがあった.当時私は,S.マックイーンをそれほどカッコいいと思ったことはなく,どうしてこんな俳優をもち上げるのだろうかと思っていたのだけれど,今回この映画を観て考えをすっかり改めた.

「ブリット」(Bullitt)(1968年)

とにかく,S.マックイーンがカッコいい.昔はなぜカッコいいと思わなかったのだろう.そういえば,父親が彼を褒めていたっけ.父親のほうが男をみる目があったということだ.

警部補であるブリットは上院議員から依頼された裁判の重要証言者ロスの保護に失敗し,彼を殺し屋に殺されてしまう.しかし,殺されたロスの不可解な行動に疑問を持ったブリットは事件の真相に迫っていくという話.主人公は全く笑わない.ハードボイルドの極北ともいうべき男の映画である.

有名なのは,サンフランシスコ(坂の街で有名だ)の坂を利用したフォード・マスタングとダッジ・チャージャーとのカーチェイス.車の運転手目線で映像が撮られているために,斜面の揺れで車酔いになってしまいそうな迫力である.カースタントとS.マックイーンが運転しているのだけど(マックイーンはカーレーサーでもあったから),これをCGなしで撮影しているのだから,たいへんなものである.一度みたら忘れられないシーンになる.

ブリットの着ているものも確かにカッコいい.ブルーのシャツに茶色のスーツ,そしてカーキのステンカラーコートなんて定番中の定番だけれど,彼が着ると一ランク上のものになる.私が好きなのは,最後の空港での追跡シーンで黒のタートルに,拳銃のホルスターをつけて走るところである.彼はこのとき38歳くらいで,そろそろ男の渋さが漂っているころなのだけれど,黒のタートルが若々しくて素敵である.

マックイーンのクールさは評判通り.他の映画は観ていないけれど,この一本は彼のかっこよさの頂点だと言われている.そういわれても全く疑いをもつことはない.それくらい素晴らしい.

ラスト,ブリットは事件にケリをつけて愛する人のもとに帰る.途中で喧嘩をしたけれど彼女はちゃんとブリットの部屋に戻っていた.それがこの作品の救いである.それがなければあまりにもドライ,あまりにもクールな映画である.

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