2021年11月6日土曜日

音楽のある生活

 この数年,音楽を聴くことからすっかり遠ざかっている。もちろんコロナウィルスの影響でコンサートに足を運べないこともあるけど,まずはその時間を持てないことが原因である。

私の住んでいる新潟県長岡市は残念ながら,関西に住んでいた時よりも近隣で「聴きたい!」と思うコンサートが開かれることが少ない。まぁ,フジロックの会場の苗場や,東京が近くなったといえば,そうなのだけれど。

でもそうした聴きたいコンサートが開かれるとなると,それを目標にスケジュールを立てコンサートに行く時間を作る。しかし,そのきっかけがないのだ。新潟にオーケストラがあればいいのに…

では,動画を観ればよいではないか,ということになるけれど,クラシック音楽だとリスニング環境が感動の大きさに大きく影響していて,スマホやタブレット,PCで聴いたとしてもBGM程度でしかない。やはりオーケストラはステレオセットで聴きたいものである(現在,部屋にはない)。今は車の中が最も良いリスニング空間となっている。なんと嘆かわしい環境なのだろう。

それでも,BGM程度でもいいから,音楽を聴くとやはりホッとする。そんな時間を積極的に持つようにしたいと思う。

先日,あるオーケストラ曲の冒頭が脳内再生され続けていて頭から離れないので,ついに,初めて,Googleの鼻歌検索を試してみた。全然認識されない。それでも何度もトライしてようやく検索してくれて,サジェストされた曲はなんと「玉置浩二 田園」だった。私の鼻歌はよほど音が外れていたらしい。

しかし,「田園」というキーワードから,私が探していた曲はベートーベンの第8番交響曲の冒頭だったことに気づいた(「田園」=> 「ベートーベン第6番交響曲」=>「第8番」という流れ(笑))。辿った経路には少し笑ってしまったけれど,とにもかくにも目的の曲にたどり着いた。

「第8番交響曲」の冒頭を聴いてみる。これが華やかでいいんだなぁ。つられて第2,3,4楽章まで聴いてしまった。音楽を楽しむって,構えなくていいのだとあらためて思う。こんな風に生活に音楽があふれていたら,毎日はどれだけ素敵だろう。

BGM程度でもいい。もっと生活に音楽があれば,笑顔になる機会も増えそうだ。今後は,なにかあるたびに,いやなにもなくとも音楽を聴こう。

2021年11月4日木曜日

バッグを新調する

 私はずいぶん前からカバンはリュック派で,この10年くらいはずっとリュックを背負って通勤してきた。吉田カバン,ノースフェイスのリュックなどを経て,この数年はBroski and Supplyの革のリュックを愛用してきたのだけれど,やはり素材が革ということで取り扱いをついつい気にしてしまう(実は革でも防水なのだけれど)。そしてそれなりの重量だったこともあって,気分を転換しようと新しいバッグを買った。

そして今回は3Wayバッグを初めて買ってみた。ace. ガジェタブル スペクトラというシリーズ。ガシガシ使えるように素材はナイロン。防水。どうも相当強い繊維が布に編み込まれているらしい。これでナイフで襲われたときにも盾になる(そんな機会はないだろうけど)。

以前のノースフェイスのシャトルデイバッグ(第一世代)が大変な優れモノだったので,今回もずいぶんと心惹かれたのだけれど,現在のシャトルデイバッグは以下の理由で断念。

  1. 以前はバッグの持ち手(ハンドル)がダブルだったのに,しばらく前からシングルになってしまっていた
  2. ショルダーベルトの部分がちょっとごつ過ぎる(その代わり背負い具合は良好で,重たいものを背負っても軽く感じるくらい)
  3. シャトルデイバッグがあまりに良いバックパックだったために,多くの人が持ちすぎている(これが一番の理由)
シャトルデイバッグは本当に良いバッグなのだ。

でも今回は気分を変えてみようと別のタイプを探してみて選んだのが上記のバッグ。

Tumi,吉田カバン,マムートなど,今は素晴らしいビジネス用のリュックサックが数多く発売されている。リュックサックをビジネスで使用することがマナー的にも認められてきたということなのだろう。

その中で上記のバッグを選んだ理由は,形,サイズ感,軽さ,背負った感触などである(そして価格)。まず形はビジネスということで,スクエア型を選んだ。おじさんにはアウトドア・アウトドアした形状のリュックを背負うにはちょっと無理がある。

次にサイズは,毎日持ち歩くことを考えて,少し小さめの14L。せいぜい一泊の出張にしか使えない。でも,毎日使わない大きなバッグを持ち歩くのもなんだかなぁ,と思って今回はこのサイズにした。その分,1kgを切る重量。この軽さがすごく大切。カバンにとって「軽さ」は正義である。

そして驚いたのが背負った時の感覚。アウトドア用ではないので,背負う感覚にはあまり期待していなかったのだけれど,意外や意外。ノートPCを入れても肩に担ぐと思いのほか軽く感じるのである。これには驚いた。そんなに肩掛けベルトが工夫されているようには見えないのだけど。

さて,このバッグはビジネス用だけあって,小分けのポケットがたくさんあってとても便利である。ただし,ここで,注意したいのがこれらのポケットの方向。3Wayバッグとリュック(2Way)バッグで違うのである。3Wayバッグは横持をメインとして想定されているからか,横に持った時にハンドルの方が上になるようにポケットがついている。一方,2Wayバッグは縦に担ぐことがメインだから,縦方向にポケットがついている。3Wayバッグでリュックのようの肩に担ぐと,ポケットから小物が出てしまう可能性があるので注意が必要だ。

その代わり,3Wayバッグは肩掛けベルトがついていて,肩に斜め掛けする持ち方が可能である。どちらが良いか,それは趣味の問題かと思う。

ということで,このカバンに今のところ不満はない。新しいカバンにモノを入れて歩くと少しワクワクする。いつまでこの高揚感が続くかわからないけれど,しばらくは気分よくカバンを担げそうである。

#このカバンのシリーズは,通勤電車の中で前にリュックを持つことを想定して,小型で,前持ち用のポケットがいっぱい付いているところがウリになっている。たしかに便利。通勤電車になんて乗らないけれど…



2021年11月2日火曜日

アートのある生活

 私はアートには関係のない人間だと思っていた。両親は実家にいろいろな絵画や掛け軸を飾っていていたけれども,私自身はほとんどアートに興味がなかったから,家にも部屋にもほとんど絵を飾ることなどなかったのである。

その一方で,海外を含め地方に行くとその場所の美術館を訪れることが多かったことに気づく。美術館で過ごす時間というのは独特で,知らない街でそうした時間を過ごすことは,日常を離れるという行為なのかもしれない。だから美術館に惹かれるのだろう。

とはいうものの,自分で絵や工芸品などの美術品を買うなどということは思いつきもしないし,日常生活にアートなどは不要だった。

最近買った雑誌「ブルータス」に村上春樹氏の記事が出ていて,彼が家に飾っている絵画が紹介されていた。現代の作家のものばかりだったのが意外というか,やっぱりというか,そんな感想をもったのだけれど,それらの絵画をみると私も脳がリラックスすることに気づいた。それらの作品を見ると,頭がい骨の周りの神経が緩むような気がする。少なくともそういう効果がアートにはあるのだと思う。

それでも自分の生活にはどこかで関係がないと思っていたのだけれど,私の生活にもアートが役立つことに気づいた。それはスマホの待ち受け画面である。最近訪れた美術館で撮影した女性の絵画を待ち受けにしてみたところ(もちろん撮影は許可されていた),スマホを手に取って画面に表示された女性の姿を見るたびに脳が緩むのを感じるのである。けだるくクールに見つめる女性,これが存外にいい。そのうちに飽きるかもしれないけど,それまではこれでいこうと思う。

そして,思った。なんだ,アートは生活に役立つじゃないか。


福岡市美術館 KYNEさんの壁画


入船地蔵尊の伝説

 民俗学に憧れる。もしも,私の家がお金持ちで,私が稼ぐ必要がなかったのであれば(つまりは道楽息子でいられたならば),民俗学者になろうとしていたかもしれない。あちらこちらにフィールドワークに出かけて,伝承された話,モノをおじいさん,おばあさんから収集する。地域地域に残る習慣,ならわ...