話し方にリズムがなければ: 就活,人に耳を傾けてもらう話し方とは
コミュニケーションの基本,それは話し方なのだとつくづく思う.この2週間ほど卒業研究発表会,修士論文発表会の他,いろいろと,そして多くの人のプレゼンを聴いてきたのだけれど,やっぱり話し方がすべての基本なのだとあらためて感じた.耳障りな人のプレゼンはとても聴いていられない.途中で腹が立ってくるほどである.なぜこんなに腹が立つのか,そしてどんな話し方だったら良いのか,そんなことを書いてみようと思う. この数年は私もなかなか忙しく読書をする時間もあまりとれないので,しばしば通勤の車中で講演集を聴くことが増えてきた.小説の朗読というオーディオブックという手もあるけれど(いつかチャレンジしてみたいが),私が聴くのはもっぱら作家の講演の録音が多い. まずは 小林秀雄 .新潮社から講演集として5枚ほどCDが出ている(実はその後未発表音源が発見されて,文藝春秋だったろうか,付録でついていたCDも持っているのだけど).近くの図書館で借りることができたので,もちろんすべて制覇.彼の著作とはひと味違った洒脱なお話が聴けて本当におすすめである(もちろん,厳しいことも話しているけれど).アーティストの横尾忠則も小林秀雄の講演の録音を聴いて「隠居生活」を始めたというのだから,面白い.あなたもなにかが得られるかもしれない(もちろん,聴くたびに新たな発見がある). 次に面白かったのは, 開高健 .こちらも新潮社から発売されている講演集,CDにしておよそ4枚を聴いた.「講演が面白い小説家は,小説が面白くなくなってもう終わりだ.だから私の講演が下手なのは勘弁してもらいたい」みたいなマクラを繰り返し使っていて,のっけからぐいぐいと引き込まれる.中身はかなりハードな話をすることもあるのだけれど,そうと感じさせずに聴かせてしまう.もう見た感じそのままのしゃべりなので,ぜひぜひオススメである. 最近聴いて印象的だったのは, 向田邦子 .一本スジが通った品のある話し方で,真面目なのか冗談なのか,曖昧なまま話が進んでいってしまう.私が聴いたのは「言葉が怖い」という題目で話されたもの.あれだけ言葉を魔術のように自在に操る人がこの講演題目なのである.思わず聴かずにはいられなくなる. その他, 茂木健一郎 , 養老孟司 など,それはそれは面白い講演をしている.もちろん内容も素晴らしいのだけれど,共通し...