2008年1月31日木曜日

Categorize me!

Googleをはじめとして,
検索ツールなしでは仕事ができない,
というところまで現代の私たちは来てしまった.

特に研究分野においては,
過去の研究のサーベイ,現在の市場調査,
世界の装置のリストアップなど,
もう検索ツールの便利さ無しでは,
考えられない状況である.

こうした状況は,15年くらい前までは,
およそ想像できないものであり,
検索という概念は,仕事のやり方を
ずいぶんと変えてしまった.

検索という概念自体が新しいのだけれども,
私はAND検索,OR検索といった機能が
また新しい価値を生み出しているのではないかと思う.

検索の欄に,"A B"と書くと,A AND Bという積集合が
検索結果の中に現れる.
たったこの1作業で,積集合が抽出できるのである.
これが素晴らしい価値を占めていると思う.

と書いてみると堅苦しいけど,
例えば自分を検索してみる.

名前を「三浦友史」と入力すれば,
何人かの「三浦友史」さんが自分を含めてヒットする.
自分を識別するために「三浦友史」という
情報だけでは不十分であるということがわかる.

例えば,「大阪大学 パワーエレクトロニクス 准教授」で
検索する,
どうだろう,私にたどり着けるだろうか.

つまりは,このようにすることによって
私という存在が,いくつかの集合のAND,
すなわち積集合として識別できるということになる.

そこで今度は自分はどんなキーワードを用いれば
識別できることになるのだろうと,興味が湧いてくる.

「パワーエレクトロニクス 合気道 大学」ではどうだろう.
あるいは「合気道 クラシック 村上春樹」では?
ちょっとありふれていそうなので,
「合気道 クラシック 村上春樹 ポール・オースター」
いや,まだだめかも.
ガルシア・マルケスぐらいまであげれば,私にたどり着くかもしれない.
(このブログではない,たぶん別の個人的なブログに)

とにかく,こうした作業は自分がどのようにして
他人と識別できるかということ,
すなわち自分が何者か,ということを探る作業に他ならない.
これが面白く感じるのである.

自分は,どのような複数の集合の積集合であらわされるのか.
たとえば3つのキーワードで自分が日本の中から特定される.
それって,すごいことだと思わないだろうか.

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