2020年4月30日木曜日

足が短いということ

ユニクロでズボンを買った。
アンクルパンツという自宅待機に楽そうな,布が伸びて腰回りがルーズなズボン。ゴムや紐で腰まわりを締めるから,ウェストのサイズもインチで決まっていなくて,SMLというサイズで売っている(腹回りからもちろん私はL)。では足の丈はどうやって調節するのだろう。そう疑問に思って試着室に行くときに店員さんに訊いてみた(ちなみに店員さんは天井から下げられた透明のビニールの向こうで応対してくれた)。

「こちらはアンクルパンツでして,もともと短めの長さになっております。試着していただいて調節が必要であれば,またお申し出ください」

という。そんなもんかと思い,試着室へ。おそるおそる履いてみると,ズボンの長さは(普通のズボンでいうところの)ピッタリの丈。アンクルパンツというくらいだから,本来丈はくるぶしの上のはずなのだけれど...まぁ,これから普通のズボンとして履くことにして,長さはそのままにした(しかし,これでまた足が短く見えるだろう)。他の人はきっと足が私より5cmは長いのだろう。

昔からそうだった。大学生の頃から変わらない。
大学時代,私はジーンズばかりを履いていたけれど,現在のようにユニクロで安価で品質の良いジーンズが売られている時代ではなかったから,履くのはリーバイス,リー,エドウィン,ビッグジョンなどのジーンズメーカのジーンズだった。なかでもリーバイスが好きだったから501を履いていた。ご存知の通り501の特徴は,ジップフライではなくてボタンフライであること,そしてストレートなのだけれど足先に向かって急に細くなっていくシルエットであることなんだけれど,私の足の丈にあわせてズボンを直すとその肝心の細くなっていくかっこいい部分をいつも切り落としてしまうのだった。そして501は結局普通のストレートと変わらないシルエットになる。私はスティーブ・マックイーンやジェームス・ディーンにはなれなかったのだ(当たり前だけど)。

結局,年をとっても足は伸びない。そのことを実感する買い物だった。

2020年4月29日水曜日

家に籠もって何をするか

私はまったくのインドア派なので,自宅に籠もることは全然苦にならないのだけれど,それにも増して苦にならないのは,人とコミュニケーションをとらないことである。私は人と話すことは決して嫌いではないのだけど,実は人と話さないことも全然苦にならない。だからこの自宅自粛も全然問題ないのだ。

この大変な時期だけれども,せっかく人と会わずに自宅で籠もることができるので,不謹慎だけれど,なにをしようかと思うとワクワクする。

昔から私は籠もることに憧れていたのだ。大学生のころは山にでも籠もりたいと思っていた。空手バカ一代に憧れていたからか,自分を特訓する機会が欲しかった。しかし,陽明学を知って人里離れたところに籠もるのは俗にいう洞穴学者だと思うようになって,「事上磨練」を目指したいと思うようになった。それでもどこかに籠もって修行することへの憧れは学生時代からずっと持ち続けている。それが今実現できるかもしれないのだ。

籠もることによって何かを得るという話は古来多々ある。
古くはダルマ大師。洞穴に籠もって9年壁に向かって座り悟りを得たという。禅の始まりである。吉川英治の宮本武蔵だって,(史実じゃないと思うけれど)姫路城に3年間幽閉されて学問を深めたことになっている。黒田官兵衛も1年間城に閉じ込められた。官兵衛は足を不自由にしてしまったが,その1年は深く思索する時間にもなったのではないかと思われる。

私もこの機会をなんとか自分の成長につなげたい,と思うのだけれど,なかなか踏み出すことができない。そこに凡人と偉人との違いがあるのだろう。

その他私が好きなのは,形意拳の郭雲深のエピソード(これも史実ではないのだけれど)。3年間牢獄に手枷,足枷でつながれ,身体の自由が奪われていた時期に,そうした状態でも練習ができる虎撲子という必殺技を身につけたという。

さて,私はこの時期にどんなスキルを身につけるのか。
あと一週間。短すぎるかな。

#Convict Conditioning でも始めようかとは思っているのだけど...

2020年4月28日火曜日

自宅待機になって変わったこと。

新潟県でも知事が休業要請を大学にも出したということで,私の勤める長岡技術科学大学も4月22日から休業ということになっている。しかし,すでに3月末には学生は登校が禁止されていたし,既に講義もWebで行うことが想定されてた。で,22日からの要請で何が変わったのかというと,それは教職員の通勤が禁じられたということである。すなわち,大学への入構が禁止されたのである。よほどの事情がなければ入構できない。これがたいへん困ったことなのである。

実は大学が休業になったといっても,大学は休みじゃないのである。講義は相変わらずWeb授業で行うし,研究室の学生ヘの指導もメールや遠隔ミーティングで行うのである。

これまでWeb講義は,私の大学の居室から行えばよかった。それが自宅から行わなければならなくなってしまったのである。仕事も自宅で行わなければならなくなってしまった。私は自宅で仕事をするのが嫌だから,仕事をするときには休日でも大学に行っていたのに。

とにかく生活が変わってしまった。それにあわせていろいろと変えなければいけないことがあった。そこで,自宅で仕事をするようになって変えたなと思ったことを思いつくままに書いていく。

- 部屋を掃除した。もしかすると自宅の部屋がWeb会議などで映ってしまうかもしれない。まずは仕事をするスペースを作ること,そしてカメラの映りの見た目を良くすること,を目的に掃除をした。

- 身だしなみにますます気をつけなくなった。これはあんまりいいことではないけど,いつもジャージでいるようになった。

- もっとひどいのはヒゲをそらなくなったこと。外へ出るときもマスクをするので,ヒゲは伸び放題。このままでは自粛期間が終わる5月6日ころには私の見た目はアラブ人のように立派なヒゲをたくわえているに違いない(まぁ,その前に剃るだろうけど)

- 光熱費がかかるようになった。まだ請求は来ていないけれど,たぶん倍増,いや3倍増くらいになるのではないかと恐れている。

- 食費が意外にかかる。もともと私は外で飲む機会は少ないので,飲み代が急に減ったというようなことはないのだけれど,これまで学食で安価に食事をしていたのが,テイクアウトや弁当が中心になったので食費が随分とかかるようになった。実は家には,ガスコンロも瞬間湯沸かし器もないのだ。だから自炊はほとんどできない。あるのは電気ケトルだけである。

- 仕事をダラダラと続けてしまう。これが自分でも意外だった。一人で家に居ると仕事のやめ時がわからない。細かな仕事をダラダラと続けてしまう。曜日感覚も失われつつある。これではイカンと本気で思っている。休憩を適宜とるだけでなく,散歩などの時間をとるべきだ。もっと本やテレビを見る時間が増えると思っていたのだけれど,ほとんどそんな時間はとれていない。テレビもHDMIケーブルでノートパソコンにつないで単なる大きなディスプレイになってしまったし。これからなんとかしなくちゃ。しかし,今まで仕事からの逃げ場所だった自宅が逃げ場じゃなくなってしまったから,仕事から自分を守るためになんとか良い方法を見つけなきゃいけない。

さてさて,まだ休業期間は始まったばかり。この先どうしようか。このブログを書きながら考えていこうと思っている。

ネットの書き込みは年寄りばかり

SNSというのは大変面白い。たとえば、テレビでは番組に対する視聴者の反応がわからなかったものが、今ではコメントが書き込まれることによって反応をいくぶん知ることができる。あるいはXなどへの書き込みによって、リアルタイムで感想がタイムラインにあふれることになる。そうした双方向性、即時...