2020年9月19日土曜日

河井継之助記念館

 長岡出身の偉人といえば山本五十六が有名だけれども,その他にも小泉首相の頃に米百俵のエピソードで全国的に名前が知れ渡った小林虎三郎,妖怪学で有名な東洋大学創設者井上円了などがいる。そして今年映画化された司馬遼太郎の小説「峠」の主人公 河井継之助がいる。

河井継之助がどのような人かは小説か他の資料をあたってもらうことにして,今回は長岡にある彼のいくつかの関連施設,史跡のうちから「河井継之助記念館」を紹介する。

記念館は河井継之助の生家跡に建っており,2階建てでこじんまりとしている。そして入口に入ると目の前にガドリング砲の模型が置いてある。ガドリング砲は「るろうに剣心」にも出てきた手動回転式機関銃で,1分間に200~300発撃つことができたという。長岡藩では2門購入して(このとき日本には3門しかなかった),北越戊辰戦争の折には河井継之助自らが撃ったとのこと。これが日本で初めてのガドリング砲の使用だった。彼は暴落した米を買って函館で売るなどして利益をあげ,軍資金を稼いで銃を大量に購入しており,商才があったこともうかがわれる。そして彼が死ぬときには,使用人に「これからは商人になれ」と言ったというから,侍の時代の終わりも見えていたのだろう。

記念館入口

ガドリング砲 模型

1Fには,その他に彼の銅像,そして長岡藩の「五間梯子」の旗が飾ってある。




その他,継之助の解説ビデオを見ることができることができる他,2Fの展示は彼の直筆の書や日記,年表となっている。また,司馬遼太郎の「峠」の直筆原稿もある。長岡に河井継之助の足跡を訪ねに来たならば,まずは寄るべき場所であることは間違いない。

彼が亡くなったのは42歳なのだという。自分の年齢を思うと恥ずかしくなる。

2020年8月21日金曜日

文字は人を表す ~ 山本五十六記念館 ~

 文字は人を表す,という言葉がある。だから私は手書きの文字を他人に見せるのはちょっと恥ずかしく思っているのだけれど,最近,「あぁ,やっぱり文字はその人を表すのだな」と思った経験をした。それは,新潟長岡が生んだ偉人の一人,山本五十六の記念館を訪れた際のことである。

新潟長岡に移ってきて2年め。いつかいつか「山本五十六記念館」を訪れたいと思っていたのだけれど,今年の新型コロナウィルス禍によって休館が続いていたため,なかなかその機会に恵まれなかった。そしてようやくこの夏の休みに入館することができたのである。

山本五十六記念館

訪れた山本五十六記念館は本当に小さな記念館で,展示室は一部屋しかない。しかしその真ん中には,彼が搭乗して撃ち落とされた攻撃機の左翼の残骸と,彼が座してその最期を迎えたと思われる座席が展示されている。その存在の重さが部屋の空気を変えている。

そして,その周りには彼直筆の手紙や書画が飾られている。私は文字のうまさなどは全然わからないのだけれど(私は書道4級),山本五十六の書いた文字にはその人柄を感じる。たぶん「山本五十六という先入観があるからだ」,という指摘ももっともだけれど,それでもその文字をみると,のびやかな性格と知性を感じることには間違いないと思う。

そして手紙の内容などが,本当に家族思いで心細やかなのである。彼の軍略家としての資質についてはいろいろ議論されているようだけれど,彼が人格者であったということを否定する意見は本当に少ないようだ。本当にそうだったのだろうなぁ,と彼の残した手紙,書,そして数々のエピソードを見聞きすると思わずにはいられない。

この記念館を見学して,私の心も少しだけ変わったような気がする。軍人たる誇りを,そして長岡人としての誇りを持っていた人がたしかにいたことを身近に感じることができたのである。

しかし,この記念館を出てきて思ったのは,一兵卒には絶対なりたくないなぁということである。軍のエリートの死亡率は本当に低いが,兵卒は彼らエリートの判断ミス,エゴによってゴミクズのように死んでいる。そのことをあらためて考えてつらくなる。


2020年7月10日金曜日

スマートウォッチを買う:Garmin Instinct

研究室の学生の間でアップルウォッチが流行っているのを見て,うらやましくなって私もスマートウォッチを買おうと考えた。かといって学生たちと同じようにアップルウォッチを購入するというのもちょっと悔しい(本当はすごくうらやましかったけれど)。そこで,いろいろ調べてみた。

まず頭に浮かんだのが,SuuntoのCore。映画「イコライザー」で主演のデンゼル・ワシントンがつけていて,カッコいいなぁと思っていたのである。ストップウォッチを動かしわずか19秒の間に敵を倒してしまうシーンが忘れられない。映画はPart2まで作られたのだけど,この第1作目は2014年の公開。さすがにちょっと型が古くなってしまっているのは否めない。

そもそもその先行機種のSuuntoのVectorもカッコいい。日本の映画でも何度も使われているけれど(なにしろカッコいいから),たしかバイオハザードに出てくる兵士がつけていた記憶がある(いや,かなりあいまいな記憶だけど)。やはりストップウォッチを動かし,大きな数字で時間を測るところがいいのだ。しかし,もう入手は難しいモデルである。

アウトドア系でいくとSuuntoのTraverse Alphaもかなりカッコいい。そもそもSuuntoはミリタリーなスペックをもつし,昔のSuuntoは自分でコインを使って簡単にバッテリ交換ができるのが特徴だった(まさにミリタリーウォッチ!)。Traverse Alphaもかなりハードボイルドな雰囲気でとにかく身につけたいなぁと思うのだけれど,「射撃自動検知」なんて機能まで備えられていて,ちょっと私にはオーバースペックだなぁと諦めてしまった。最近は値引きも大きく,4万円台で買えるのだけれど。

結局,私は丸型のフェイスに大きな数字が液晶で表示されるタイプが好きなのだ。

それで購入したのがGarmin Instinct
理由は圧倒的なお得感である。安価なわりにミルスペック(低温でも動くらしい)。GPS+ABC機能+心拍数モニタ。もちろん歩数や階を上がった数,消費カロリー,その上,睡眠モニタもバッチリである。Garminの提供するアプリでいろいろな健康の指標を表してくれる(私が気にしているのは,「ストレス」(いつも高い!),「Body Battery」(いつも低い!))。自分の生活を振り返る良い指標となっている。

そして一番驚いたのがGPS。さすがGPS老舗のGarminだけあって,GPS補足までの時間がとにかく短い。精度も,GPS+みちびき+欧州とロシアのGPSということで4機を用いることができるため非常に高いのだという。スマホと連携して地図上に自分の軌跡を見ることができるのだけど,ちゃんと道の上を歩いている。ずれていない。素晴らしいと思った(というか,GPS+みちびきだけで十分だし,そういう設定になっていた)。

InstinctのバッテリもGPSを使用しなければ14日もつという。GPSを使うと14時間。これでも他のスマートウォッチよりはマシである。白黒液晶の表示画面もカラー液晶とちがってバッテリーの持ちに貢献しているに違いない。そして,その画面の視認性は非常に高い。もう他の時計に戻れないくらいである(単に私が老眼だからか)。

そしてとうとうInstinctのSolar Power版が発売されるらしい。電池容量も大きくなって,通常使用+太陽光では54日,GPS使用時では30時間もつという。SolarをつかうとGPS使用時でも38時間もつらしい。そして,米国や英国のYoutuberの紹介画面ではSpO2すなわち血中酸素飽和度も測定できるモードらしきものも確認できた(これがネックとなって日本では発売されないとかないことを祈る)。

新型の価格は,米国のYoutuberはUSD100程度オリジナルより高いといい,英国のYoutuberの紹介ではGPD350という価格が示されていた。私はオリジナルで十分なのだけれど,Solar版のおかげでこれからオリジナルの値段が下がるかもしれないとは思う。

本当はTundraというオフホワイト色が欲しかった。でもさすがに職場にはつけていくのには気が引けて結局私が買ったのは,Graphiteという黒っぽいグレイ色。でも十分にカッコいい。満足している。

#日本でも発売が発表された。INSTINCT DUAL POWER。通常モデルが46,800円とのこと。私が所有しているのはオリジナルモデルで税込30,000円以下だったので新モデルはちょっと高い。そして,新モデルにはオフホワイト色がなかったのが残念。
(バッテリーの持ち時間の情報を訂正しました7/12)

右:Garmin instinct 左:Huawei Honor band 5

2020年6月29日月曜日

ラジオ番組「Night i」終わる

新潟の地方FM局 FM PORTが6月30日に停波(閉局という意味らしい)する。今年で開局20周年のはずだったのに。やはり財政的な問題らしい。新潟というマーケットの小ささは否めない。

それに伴い,私が好きだった「Night i」という番組がとうとう終了してしまった。せっかく昨年から長岡に異動してきて,聴く機会が増えたと思っていたのに本当に残念である。

この番組,なんといってもパーソナリティの松本 愛さんがの声が魅力的で,ちらりと聴いただけでも記憶に残るような素敵な声である。しかし,それにも増して素晴らしいのがリスナーの相談に対する松本さんの回答である。相談を真摯に受け止め,そして正直に答える。その際の相談者への心遣いが素晴らしい。こんなお姉さんみたいな人が上司にいたら,職場で人気が出るだろうなと思う。私よりもずっと(でもないかもしれないけど)年下なのだろうけれど。

私がこの番組を聴く機会を持ったのは,10年ほど前のこと。父が入院していて,関西から毎週のように新潟に帰省していた。その頃,すでに父の状態はあまり良くなかったので,見舞いのあと日曜の夜に関西に帰るときは,後ろ髪ひかれるような心持ちで深夜バスに乗ったものである。

そんな帰りの深夜バスの中,私はこの番組を聴いていた。深夜バスの狭い座席の上でイヤホンを耳にして松本さんの話を聴いていた。今もそのときの様子を,松本さんの声を聴くと思い出す。

ラジオの番組って,こんなふうにひとりひとりの記憶のアンカーとして存在しているようなものなのだとあらためて思う。受験勉強のことを思い出すとビートたけしのオールナイトニッポンが聞こえてくるような気がするし,高校時代クタクタにつかれて布団に入ったことを思い出すと松田聖子のピンクのスニーカーが聞こえるような気がする。

そして,松本さんの声を聴くと父のベッドの上の姿を思い出す。ラジオの番組は,こうしてひとりひとりの思い出に深く関わっている。

その一方で,誰かとの共通の体験にでもなる。
ラジオ番組の制作に関わることができた人はそうした意味で幸せなのかもしれない。誰か大勢のの役に立っていると実感できる仕事はそうそうないから。

でもその分,こうした番組が終わってしまうときの喪失感も大きい。今後私の父の思い出は何をトリガーとして思い出されるのだろう。

2020年6月27日土曜日

私は誰にあったらうれしいのか

テレビのドッキリ番組で憧れの芸能人に会うという企画がある。これは日本でも海外でも同じようでYoutubeを見ると海外の番組の動画がアップロードされていて,いくつかを見ることができる。

その有名人は,ジャスティン・ビーバーだったり,アーノルド・シュワルツェネッガーだったり,ダニエル・ラドクリフ,ビリー・アイリッシュだったりする。

海外の番組で感心するのは,セレブに会った一般人の反応である。日本では有名人に会うと腰が抜けたり逃げたりするけれど,海外ではセレブにハグを求める人が多い。おおむね積極的なのである。

私はそれを見ていてうらやましく感じるのだ。
私だったらどう反応するだろう。私だったらやはり逃げてしまうのかもしれない,などと衒いもなくセレブに抱きつく人たちを見てうらやましく思うのである。

でも一番に思うのは,私は誰に会ったらあんな風に喜ぶのだろうということである。
私にはそういう人がいないのではないだろうか。会えたことに喜び,涙を流すような人が。

誰にあったら感動できるのだろう。私はいま思いつかないのである。
もしかして,私は夢のない寂しい人生を歩んでいるのではないだろうかと恐れている。感動する人も,モノもないなんて,そんな毎日は悲しすぎる。

ちょっとしたことでいいから楽しみを探してみよう...

2020年6月19日金曜日

ジーン・シモンズ ~誇り高き悪魔~ の名言に涙する (2)

NHK番組「ストーリーズ 誇り高き悪魔 KISS ジーン・シモンズ」より,彼が引退ラスト世界ツアーで来日した際のドキュメンタリーで語った名言(のつづき)。

5) 「始めるのは簡単だ
歳を重ねキャリアが長くなればなるほど苦労は増える
人生はもがきの連続だ」

6)「正直 体力的にキツい
だが我々は“世界一ホットなバンド“
最後までその言葉に偽りがあってはならない」(泣けるなぁ...)

7) 「母はいつも私に言っていた
日々 命があるだけで良い日なんだと
生きていて健康ならば それだけで勝者なんだ」(母親はホロコーストの生き残り)

8)“生かされている限りは 上を目指す責任がある”(母の教え)

9)ユダヤ系の本名,ハイム・ヴィッツから
アメリカ風のジーン・シモンズに改名したことにふれて,
ーーーある日,突然ジーン・シモンズになったのですね。

「そうさ 毛虫がある日蝶になるようにね
一瞬だ」

10)「他のバンドがやらないことをあえて行った
バカげているけどゴジラをまねて火を噴き始めたんだ」

11)「私は常に働いていたい I wanna work every day.
人生の時間は限られている 
人生の3分の1は熟睡している The third of your life is spent in a coma
休みはそれで十分だ」

12)「人生の時間は限られている
それを理解していない人間は 
誰かに殺されかけたとき初めて
“まだ死にたくない”と叫ぶだろう
人生は貴重だ Life is precious」

13)「もう46年もこんなことをやっている
私が唯一求めていたのは,
自分のバンドのレコードが1枚だけ店頭に並び
そのレコードを自ら買うことだった
その行為に魔法を感じていた
こんなに続くなんて夢にも思っていなかった
ビートルズほどにはなれなかったが 悪くない」

14)「我々を制限するものなど何もない
みんな自由なんだ You are free.

夜が明けたら昨日の自分の記録を塗り替えろ 
そうすれば 君はチャンピオンだ If you do, you are the champion」



15)「我々には誇りがある
世界王者のボクサーのように勝者のうちにリングを退く
ノックアウトされ敗者になる前に
我々は頂点で去る」

16)「日本のツアーが終わったから少し寂しいけど
若いファンが父親と一緒に来ているのを見てうれしく思ったよ
すばらしいよ 
まるで魔法だ
お店で買えないものだからね
缶詰のグリンピースや人参,ハンバーガーは買えるけど
子どもたちの笑顔は買えないからね
それを一番愛している 」(涙)

17)新型コロナウィルスの影響で世界ツアーが中断してしまったが,ファンに向けてのメッセージ。

「大事なのは君たちの安全だ
科学者のGOサインが出た時 我々は再びステージに立つ」

これらが70歳のロックンローラーの言葉なのだと思うと本当に泣けてくる。
私も明日から頑張ろうと思う。




2020年6月18日木曜日

ジーン・シモンズ ~誇り高き悪魔~ の名言に涙する (1)

NHKの「ストーリーズ」という番組で,KISSのジーン・シモンズの最後の世界ツアーのドキュメンタリーをやっていた。「誇り高き悪魔」との副題だったのだけれど,ジーン・シモンズももう70歳なのだという。まぁ,私が子供のころからあの悪魔の格好で世界を席巻していたのだから,そんなトシなのも仕方ないのかもしれない。しかし,画面から伝わる彼のオーラは本当に凄みがあった。70歳だろうがロックはロックなのである。生き方に重みがある。

彼はユダヤ系で,母親はナチのホロコーストの生き残りだったのだという。渡米してから苦しい生活の中からロックに目覚めたことをこの番組で初めて知った。そして,ユダヤ風の本名からアメリカ風のジーン・シモンズと名前を変え,ロックバンドを始め,やがて世界的なバンドとなった。

彼はビジネスマンとしても有名だけれど(KISSのプロモーションからグッズ販売までなんでもこなす),とにかくロックンローラーだけではない彼が吐く一言一言がカッコよかった(番組編集が良かったからなのかもしれないけれど)。

心に残った言葉をいくつか紹介

1)「KISSはユニークだ
誰にでも好かれるバンドじゃないかもしれないが
我々のようなバンドは他にない」

2)「お金は良いものだ Money is good.
唯一助けになるものだ
お金がなきゃ何もできない
家族も養えない
飢えている人に優しい言葉をかけるだけでは死ぬ
俺がクソ野郎で「消えろ」と罵声を浴びせても
金さえ渡せばそいつは生き残れる
生きる糧は金さ
いつでも金がもっとほしい 俺は正直だ
金はもう十分と言う奴らは嘘つきだ」

3) LAやNYにKISSのように愛されるレストランを展開していくにはどうしたらよいかという日本のレストランのオーナーの質問に対して,
「英語を学びなさい それだけ  Learn English.  That's it.
英語は大金をつかむ秘密 English is the secret of all the big money.」

4) レストランのオーナーの渡した名刺が表側しか印刷されていなかった(裏はなにも印刷されていなかった)のを見て,名刺をひっくり返して机の上に置いて一言。
「質問だ。
50%の確率で裏側が上に来るのに
なぜ何も書いていない?
裏に何も書いていないと誰も気づかないぞ」
(この言葉のあと,ペンとメモを持ってこさせて,ジーン・シモンズはその場でレストランのロゴをデザインする。そして,「商標登録しろ。明日必ずだ!君たちが明日しなければ私がするぞ!」と言ったのだ)

彼の名言は続く。

とりあえず,私の名刺は表の面しか印刷されていない。裏面のデザインを考えよう。

河井継之助記念館

 長岡出身の偉人といえば山本五十六が有名だけれども,その他にも小泉首相の頃に米百俵のエピソードで全国的に名前が知れ渡った小林虎三郎,妖怪学で有名な東洋大学創設者井上円了などがいる。そして今年映画化された司馬遼太郎の小説「峠」の主人公 河井継之助がいる。 河井継之助がどのような人か...