講義をしていると,いつのまにか指から血が流れていた.気づかぬうちに傷がついていた...というわけではなく,私の場合,単に古傷の口が開いたからである.しかし,このことでひとつの現象を思い出した.「かまいたち」である.講義を聞いていた学生に「かまいたち」を知っているかと尋ねてみても,どうもピンと来ていないようだった.最近は話題に上ることがない現象なのだろうか.
「かまいたち」は,いつのまにか手足が刃物で切られたように傷つけられていてしまう現象である.するどい刃物で傷つけられたような傷口だけど,不思議なことに血はでないのだという.
私の父は,昔「かまいたち」にあったことがあるといって,指にある刃物で切られたような傷の治ったあとを見せてくれた.いつのまにかこの傷がついていたのだという.昔はよくあったことのようだ.
「かまいたち」は妖怪のしわざだという話がある(妖怪ウォッチじゃないけれど).ある話によれば,かまいたちは3匹のチームになっていて,一匹目が人間を転ばして,二匹目が鋭い鎌で傷をつけ,三匹目がなぜか薬を傷あとに塗るのだという.だから傷口からは血が出ないことになっているのだ.漫画「うしおととら」においても,かまいたちは3人の兄弟妹の妖怪と描かれていた.
実際は,つむじ風などによって空気中に真空ができ,それが人間を傷つけるのだという話がまことしやかに語られてきた(すくなくとも私のまわりでは).でも今となってはそんな説を私は信じることができない.つむじ風程度で人間を傷つけるほどの真空ができるだろうか?なぜ人間の手足だけ傷つくのだろうか?なぜ衣服は切られないのだろうか?そう考えれば,そんな単純な原因で発生しているとは考えづらいだろう.とはいえ,良い理由は思い浮かばないのだけど.
しかし,最近「かまいたち」の話題を聞かなくなったのは少し寂しい気がする.私達のまわりから「不思議」が消えていくことは,世の中のワクワクが減っているような気がするのだ.妖怪のしわざと考えるほうが,ちょっと世の中すみやすい気もするし.
2019年1月12日土曜日
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