本日,私が所属するコースの学部4年生の卒業研究発表・試問会が開かれた。
4年生の皆さんは,約1年にわたる研究の成果をまとめ,
我々教員の前で発表しなければならない。
そして,それは卒業の可否を決めるものであるから,
学生の皆さんの真剣さはそれはすごいものである。
と同時に,緊張もかなり大きいらしく,
ぎこちないそぶりの人も見受けられた。
とはいえ,もちろん皆さん練習をして来るのだから,
ほとんどの人は堂々とした素晴らしいプレゼンテーションではあったけれど。
とにかく皆さん,素晴らしかったです。ご苦労様でした。
さて,今日の発表を聞いていて気づいたのは,
学部4年生というのは,
自分の研究の位置づけができていない人が多いということ。
これは研究を行ううえで,致命的である。
たとえテーマが先生から与えられたものであったとしても,
それがその分野でどのような意味をもつのか,
それが将来どのように社会に生かされるのか,
常に考えて研究していなければならない。
そして,自分の研究のどこにオリジナリティがあるのか
常に意識しなければ,
研究の方向性がすぐに見失われてしまう。
目的意識を明確に持つことは,
研究に限らずすべてのことにおいて最も重要なことである。
それがなければ,目的達成,成功はありえない。
まず目的を定める。目標を定める。
そして何をもって目的達成といえるのか,具体的な指標を定める。
これが大切なのである。
海で遠泳するときには,
息継ぎを横にするのとは別に,
ときどき正面を向いて目的地を確認しながら泳ぐ
ヘッドアップクロールを用いる。
目的地を確認せず,
目の前の波との格闘だけに終始していては,
どこに進んでいるのかわからない。
下手をすると,どこにもたどり着けないかもしれない。
研究においても,
常にヘッドアップして自分の目的地を確認しなければ,
どこにたどり着くかわからない。
(私のヘッドアップクロールは溺れているのと
変わりがないように見えるらしいけど)
2007年2月23日金曜日
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