私はまったくのインドア派なので,自宅に籠もることは全然苦にならないのだけれど,それにも増して苦にならないのは,人とコミュニケーションをとらないことである。私は人と話すことは決して嫌いではないのだけど,実は人と話さないことも全然苦にならない。だからこの自宅自粛も全然問題ないのだ。
この大変な時期だけれども,せっかく人と会わずに自宅で籠もることができるので,不謹慎だけれど,なにをしようかと思うとワクワクする。
昔から私は籠もることに憧れていたのだ。大学生のころは山にでも籠もりたいと思っていた。空手バカ一代に憧れていたからか,自分を特訓する機会が欲しかった。しかし,陽明学を知って人里離れたところに籠もるのは俗にいう洞穴学者だと思うようになって,「事上磨練」を目指したいと思うようになった。それでもどこかに籠もって修行することへの憧れは学生時代からずっと持ち続けている。それが今実現できるかもしれないのだ。
籠もることによって何かを得るという話は古来多々ある。
古くはダルマ大師。洞穴に籠もって9年壁に向かって座り悟りを得たという。禅の始まりである。吉川英治の宮本武蔵だって,(史実じゃないと思うけれど)姫路城に3年間幽閉されて学問を深めたことになっている。黒田官兵衛も1年間城に閉じ込められた。官兵衛は足を不自由にしてしまったが,その1年は深く思索する時間にもなったのではないかと思われる。
私もこの機会をなんとか自分の成長につなげたい,と思うのだけれど,なかなか踏み出すことができない。そこに凡人と偉人との違いがあるのだろう。
その他私が好きなのは,形意拳の郭雲深のエピソード(これも史実ではないのだけれど)。3年間牢獄に手枷,足枷でつながれ,身体の自由が奪われていた時期に,そうした状態でも練習ができる虎撲子という必殺技を身につけたという。
さて,私はこの時期にどんなスキルを身につけるのか。
あと一週間。短すぎるかな。
#Convict Conditioning でも始めようかとは思っているのだけど...
2020年4月29日水曜日
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