2018年6月10日日曜日

観ると幸せな気分になる「コンフィデンスマンJP」

おまえはよくテレビを見ている暇があるな,とお叱りを受けるのはわかっているのだけれど,最近面白いと思うドラマをひとつ.

「コンフィデンスマンJP」.フジテレビの月曜9時の枠.
正直,ストーリーは「マンガ」そのものなのだけれど,主人公を演じる長澤まさみ,東出昌大,小日向文世の魅力でもっているドラマなのである.とにかく3人が楽しんで演じているのがわかる.それが見ている方にも伝わって,幸せな気分になる.フジテレビのこの時間枠は,いろいろと批評・批判されることも多いのだけれど,そんな意見なんて関係ない.好きな人だけ見ればいいという作品になっている(視聴率のためにはそれではいけないのかもしれないけど).

ストーリーはあくまでも3人の演技をもり立てるためにある.メインは3人の演技なので細かいことを指摘するのは野暮である.
脂の乗った長澤まさみの演技が振り切れているし,小日向文世の演技はあいかわらず安定している.しかし,私は東出昌大の演技が大好きなのである.彼なしでは,長澤まさみの演技は生きてこない.そんな「受け」の演技が素晴らしい.

東出昌大の良いところ,いや気になるところは「目」である.底が見えないあの目.そして少し抑揚のない話し方.もしも彼が近くにいたら,彼の心が読みにくいので私はきっとソワソワし続けることだろう.彼は少し壊れた人間の役を演じることが多いのもそうした理由なのだろうと思う.しかし,最近区別がつかない俳優が多いなか,彼の存在は稀有である.彼の他に誰がこの役を演れただろうか.それほどピッタリな役だ(というか,脚本家が彼にあて書きしているのだろうから当たり前といえば当たり前なのだろうけど).

あと1回で最終回なのがほんと残念.でも映画化も決まったという.3人の個性のブレンド具合が絶妙なドラマである.見ると幸せになるドラマって,最近珍しい.こういうドラマって素敵だなぁって思う.

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