ウルトラセブンの最終エピソードは「史上最大の侵略」で(前後編で2話構成),それはそれは名作で,
ダン「僕ねぇ,注射が嫌いなんだよ」
と子供に言うシーンや,アンヌ隊員に
ダン「僕は,僕はね,人間じゃないんだよ.M78星雲から来たウルトラセブンなんだ!」
と言った瞬間,アンヌの向こう側からライトが当たり,アンヌのシルエットが浮かび上がる.そして音楽は,シューマンのピアノコンチェルト冒頭が始まる...
ダン「びっくりしただろう?」
アンヌ「ううん。人間であろうと,宇宙人であろうと,ダンはダンで変わりないじゃないの.例えウルトラセブンでも...」
ダン「ありがとう.アンヌ」
この名シーン.結局,止めるアンヌを突き飛ばして(!)セブンに変身するダン.自分の命をかけて戦うセブン.シューマンのピアノコンチェルトの第一楽章の盛り上がりの部分が怪獣との戦闘シーンに流れるというこのすごい演出.ウルトラシリーズの中でも屈指の名シーンではなかろうか.
とこの話はまた別の機会にするとして,なぜ「史上最大の侵略」というタイトルかというと,ゴース星人が地球上の全人類「30億人」を人質にとった侵略だったからである.30億の人類はゴース星人の奴隷となるか,誇りをもって戦うか,そうした選択を迫られるエピソードだからなのである.
ここで「30億人」という言葉にひっかかった.これが今回の記事のテーマ.
今,世界人口は優に70億人を越えているはず.たった50年,たった半世紀の間に40億人以上人口が増えているということなのだ.365日*50年 = 18250日の間に4,000,000,000人以上増えたっていうことは1日あたり22万人ずつ増えている計算になる.
これって異常じゃないかとさすがに思う.ドラえもんのバイバインじゃあるまいし.
2100年には112億人になるって予想が本当ならば,やっぱり人類は滅びるのではないかと思う.どこかで人口を減少させる機構がはたらくような気がする.それはとっても恐ろしいことなのだろうけれど.
「ウルトラセブン」の描く未来は,テレビ電話など現在実現しているのも多いけれど,人口の見積もりは大きく間違っていた.しかし,だれが人口が倍増するなどと思えただろう.だが着実に人口は増え続け,世界に危機がせまっているのは間違いない.今,SFで未来を描くとしたならば,それはかなりブルーなものになるしかない.
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