「マダム・ウェブ」(2024, S・J・クラークソン監督,ダコタ・ジョンソン主演)
が,2024年のゴールデン・ラズベリー賞の最低作品賞も受賞したらしい。私自身も大きな声ではないけれど,心より同意する。
本作は映画館で観たのではないのでアクションシーンの評価はしづらいけれど,マーベル映画のスパイダーマン世界の話なのかと期待して観て,全然想像と違う...と思ったのをよく覚えている。
映画のあらすじとしては,ニューヨークの女性救命士があることをきっかけに未来予知の能力を覚醒させ,3人の女の子を悪の手から守り,自らの出生の秘密とも向き合うことによってマダム・ウェブになるオリジンストーリー。
と書くと女性たちが大活躍するアクションヒーロー物語,といいたいところだけれど,実際は中身が薄く,主人公のダコタ・ジョンソンの魅力だけで成立している映画だった。ストーリーが全く平坦で,本人の心情もそうだし,助ける3人の女の子の背景の掘り下げも非常に浅い。
マダム・ウェブというのは漫画の中ではすでにヒロインとして確立しているキャラクターらしく,その背景を知っている人にとっては興味深いストーリーなのかもしれないが,そうした知識がなければ,ただただ登場人物たちのエピソード紹介に終始する印象である。最終的には,3人の女の子とダコタ・ジョンソンは正義のヒロインたちになるのだけれど,結局その理由が腑に落ちない。正直観ていて「ノラない」のである。
ネット記事を読むとダコタ・ジョンソン自身もストーリーが最初のものと大きく変わってしまい戸惑ったとインタビューに答えているから,相当脚本が変更されたのだろう(ちなみに本作は最低脚本賞も受賞している)。
さらにダコタ・ジョンソンも最低女優賞をもらっているのだけれど,私は彼女のファンなので,それは許す(笑)。
ということで私の評価は久しぶりに厳しく,★☆☆☆☆(星1つ)。ダコタ・ジョンソンの魅力だけで星一個分。
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