テレビドラマ「モンスター」(フジテレビ,月曜22時~)を観ている。
主演は朝ドラ「ブギウギ」の好演が記憶に新しい趣里。今回は少しネクラでオタク気味な,しかしとても有能な弁護士役を演じている。彼女の頼りないバディの弁護士をジェシーが,そして趣里の父親である弁護士を古田新太が演じている。
何気なく第1話を観て面白いドラマだと思った。もっと軽いストーリーかと思っていたけれど,なかなかひねりが効いていて,結末も単純な性善説では終わらない。第1話では,カウンセリングを受けていた女性が自殺した話が描かれるのだけれど,最終的には罪には問われなかったけれどカウンセラーが自殺を教唆していたことが明かされた。最後に一刺しを忘れない怖いドラマである。
第2話以降は,そこまでの怖さはないけれど,やはり一筋縄ではいかないストーリーばかりで気楽に観ることができない作品になっている。また途中から登場した主人公の父親の弁護士役である古田新太の不気味さが気になる。彼の背景なども謎だし,主人公との因縁も明らかになっていない。これから終盤にむけての展開が楽しみである。
そして主人公を演じる趣里の演技が面白い。少し幼さを残している容貌と反対にやっていることは犯罪ギリギリの調査である。目のクールさがよい。笑っていてもどこか冷たさが伝わってくる。素直に明るく笑えない主人公の表情も,彼女の過去にその原因があるのだろう。一方で,ジェシーのドジさがその暗い雰囲気を中和してバランスをとっている。ジェシーと趣里が並ぶと身長差が大きさが際立って,二人のデコボコさを表していて魅力的である。
これからもドロドロとした話が続くのだろう。それでも最後は勧善懲悪で終わって欲しいと思っている。うまくいけば続編も期待できるのではないか。そんな可能性をもった作品である。
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