記念すべき今年初の映画鑑賞一本目は,
「ベイビーわるきゅーれ」(阪元裕吾監督,2021年)
であった。朝ドラの主演が決定した高石あかりと,ジョン・ウィックでもスタントを演じている伊澤彩織の主演による女の子二人の殺し屋によるほのぼの(?)ストーリー。アクションはハードだけれど,日常生活は社会不適応者のために失敗ばかりでほぼコメディという,そのコントラストが面白い映画である。
以前から話題になっていて(アクション映画がどんどんおススメされる私のYoutubeにも何度もおススメされているし),観よう観ようと思っていたのだけれど,なかなかその機会がなかった。今回はAbemaで正月に観ることができたのである。
うーん,面白いし,魅力的なんだけれど,「カワイイ」と「過激」が共存するこの映画は日本でしか生まれなかっただろうな,という感想をまず持った。世界的にウケるのだろうか,とも思ったのだけれど,この映画は海外でも結構注目されたというから,一定の層(たぶんちょっとオタク的な人々)には歓迎される内容なのだろう。
内容といえば,まったくWetな要素がないのもいい。恋愛だとか哀れみだとか,そんな日本映画にありがちな湿った演出がないのが素晴らしい。こうしたところは「シン・ゴジラ」にも通じていて,死亡フラグなど考えなくて済むので気楽に観ることができた。
主演の二人がこの映画にぴったりで,独特の雰囲気を醸し出していて良いと思った。実際には伊澤の方が高石よりも8歳も年上とのことであるが,ドライで少しかみ合わない,それでいて友情があるような不思議な(殺し屋だったらそうなのかも,と思わせる)関係性をちゃんと成立させている。こういうファンタジーに納得性を持たせるのはやはり役者の力なのだと思わせる。
今年一本目は当たりであった。これは幸先がよさそうである。評価は,今後の期待も含めて星4つ(満点は5つ)★★★★☆。
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