大人の舌と胃袋の老化

 苦いものの美味しさを理解できるようになって,大人の舌になってきたと思うようになったのは30歳を超えたくらいの頃だろうか。ビールに限って言えば,22歳の頃にはあの苦みがたまらなくなっていたけれど,その他の料理,たとえばフキノトウとかセリなどの苦みが美味しく感じられるようになったのは30歳を超えたくらいの年頃だろう。

一方で,たんぱくな味を美味しく感じるようになったのは40歳くらいだろうか。たとえばタイやヒラメ,フグ(めったに食べたことはないが)などの刺身,湯葉やこんにゃくなどは,どういう味なのか説明はできないけれど,美味しく感じられるから不思議だ。

一方,脂を身体が受け付けなくなりつつある。魚の白子も今はそれほど量を食べたいと思わなくあったし,ホッケやノドグロなどの脂ののった焼き魚も少量で十分である。もっというと,すき焼きなんかは,2枚目の肉からはあとは食べることが「修行」となってしまうし,ステーキや焼き肉も,A5ランクの霜降りのお肉よりも赤身が美味しく感じられるようになってしまった。これが胃袋が年をとるということかと実感している(最後の砦であるトンカツもとうとう量が食べられなくなりつつあるし)。

この先,仙人のようにカスミしか食べられなくなるのではないかと心配しているが,コレステロール,中性脂肪の値はいまだ高いので,まだまだ修行は必要なようだ。

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