新潟に出かけた帰り,久しぶりに腹が減ったと強く感じたので,「とんかつ」を食べたいと思った。それも脂身たっぷりのロースとんかつを。
私は昔からとんかつが大好物で,結構な頻度で食べている。少なくとも毎週1回は食べているような気がする。
私が学生時代,上京してはじめて渋谷の道玄坂にあるとんかつ屋に入ってその美味しさに衝撃を受けて以来,とんかつは私の人生になくてはならないものになった。
ちなみに,このとき渋谷のとんかつ屋に入ってはじめてキャベツがおかわり自由と言われてびっくりした。またカウンターで食べていたら,たぶんモデル事務所のスーツを着た若い男性のモデルたち(?)5,6人が店に入ってきて,彼らのあまりの美形さに(当時(80年代)のコカ・コーラのCMに出てくるような美形)感動したのをいまでも覚えている。
さて,その日,国道沿いにあるとんかつ屋に車を止めて入っていった。まだ夕方5時になったばかりの頃で,そんなに店は混んでいなかった。にもかかわらず,お店の一番人気の熟成とんかつ200gはすでに売り切れているのだという。私はたいそうがっかりして,別の熟成ロースとんかつを頼んだ。ただし,大きさは160g。心の中で私は「量が足りるかな...」などと心配していたのである。
そして,とんかつがやってきた。一口食べると(このとき,ひだりから3切れ目を最初にいただくのがツウの食べ方である),脂が口の中にひろがって甘く感じる。うまい。この店のとんかつは上級だ!この甘く感じるとんかつを塩で食べるのが最高なのである。そして,一切れずつ口に運ぶ。毎回毎回,口の中にひろがる美味しさに幸せを感じていた。
しかし,しかしである。とんかつも残りが少なくなってくるころには,「もう十分!」と私の満腹中枢がそう訴えかけてきたのである。若いころ,いや数年前にはこんな感じになることなんて一度もなかった。体調が悪いときならともかく,おなかペコペコで臨んでとんかつに満足感を覚えるとは。。。年齢のせいなのか,それともその日の体調が悪かったのか。とにかく全部は食べたけれど,途中でもう十分と思ってしまった。
翌日,まだしばらく胃がもたれていた。内臓の衰えを強く感じた。残された人生,美味しいものを食べるくらいしか楽しみが残されていないのに,十分に食べることさえできない体力というのはあまりにも悲しい。内臓力を鍛える方法はないものか,と本気で思う。
#一昨日,かつ丼を食べた。豚肉120g。やはり食べるのがやっとだった
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