(今回は個人的な話なのです.すみません)
最近,ずっと気になっていることの一つに,
「氣と身体は等価」
という考え方がある.
これは,中国武術などでもいわれることなのだが,
最近,この考え方を用いて技を行うことで,
いろいろと新しいことが見えてきた.
すなわち身体を動かすことと
氣を発することとのバランスを保つことによって,
技のクオリティが上がるということである.
良い心身の状態を保つことができるのである.
ただし,私が稽古している合氣道においては,
氣を発する,という概念はなく,
「氣を出す」ということだけである.
もうちょっというと,氣は出すものではなく,
出ているものであると教えられる.
(生きている限り出続ける)
実際に「氣」というものについては,
種々の議論がずいぶんと必要だと思われるが,
私には,それが物理的に存在するかどうかが
問題ではなくて,その考え方を「方便」として
技を行うことによって,新たな段階に到達できる
ということが重要なのである.
そうした考え方には,過去からの修行者たちの
稽古のノウハウが集積されている.
これらを謙虚に学ぶことで,技の階梯を
効率的に上がることができるのである.
この考え方を真面目に検討してみようと
思ったのが今年の春.
これまでは,やはりなにかしら納得できないものがあった.
ようやく私の中で,こうした考えに素直に
耳を傾ける土壌ができたということなのだろう.
ずいぶん長くかかってしまった.
まぁ,いい.
今後まだまだノビしろがあるかと思うと,
稽古にも精がでるというものである.
2010年5月10日月曜日
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