2010年5月21日金曜日

「放課後」は無かった

「放課後」という言葉を聞いて,
そういえば自分はその過ごし方といえば,
部活動しかなかったことに気づいた.

学生に,学校が終わったら何をしている,と
尋ねると「適当に過ごす」と答える人が結構多い.
確かに部やサークル活動に参加していなければ,
その過ごし方は自由気ままなはずである.
しかし,私はその経験がないから,
一体何をしたらよいのか想像できないのである.

小学生の頃,放課後は「ポートボールクラブ」と
「ミニバスケットクラブ」で費やした.
もちろん,補欠だったけれど,
とにかく続けることが大切だと思って,
全然うまくならなかったけれど,6年の最後まで
頑張った.

中学生の頃,集団スポーツに嫌気がさして,
個人競技の「水泳部」に所属.
中学生だけれど1日3~4kmは泳いでいた.
冬でも筋トレや週末市が開いている
市営プールの特別講習に参加していた.
(新潟だったから,帰りは髪が凍った)
もちろん,タイムは非常に悪くて,
専門のフリーも,ときどき中距離で大会に出場した
平泳ぎも,全然ダメだった.
しかし,他人を気にすることなく,
とりあえずは自分のタイムを伸ばすことが目的だから,
比較的気楽に,打ち込むことができた.
もう集団競技には戻れないと思ったのもこの頃.

高校生の頃,道着を着た先輩の女子部員の人たちに
憧れて(笑),やはり個人競技の「空手道部」に所属.
とにかく毎日練習した.
週末も市営のトレセンに出かけて,筋トレと
サンドバッグトレーニングをしたりしていた.
高校生くらいになると放課後は街に繰り出して,
ウダウダ過ごすことも覚える頃だけれど,
私に限っては全くそんなことはなかった.
稽古一筋.
自分が強くなることを信じて,毎日練習していた.
(もちろん,全然強くならなかったけれど)

そして大学生の頃.
今度は「合氣道部」に所属.
それから卒業するまでの9年間.
足繁く学校の道場に通う.
放課後は全くない.
それどころか,週に2~3回,
始発電車に乗って本部道場での朝稽古にも参加.
空いている時間は稽古に費やすか,
飲みに行くのが基本で,
放課後をどうやって過ごすかということを
考える必要がなかった.

そして就職.
結局,放課後をまったりと過ごす,
という時間は私にはなかった.
大人になって,「放課後」という言葉に
なにかしらの憧れを感じてしまうのも,
自分にはそうした体験がないからなのだろうと思う.

こうした過去を全然後悔する気はないけれど,
他人が過ごしてきた「放課後」を想像できない
申し訳なさのようなものはある.

でも一体,「放課後」はどのように過ごしたらよいのだろう?

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