私はトンカツが好物で,月に何度も食す(だから私は痩せない)。特にローストンカツが大好物で,サラっと油であげられたジューシーなローストンカツを塩で食べるのがたまらない。良いトンカツには塩がよく合うのである。
さて,このローストンカツを食べるにあたって,ずっと前から不思議に思っていたことがある。ローストンカツは左側に太い部分が配置され,右側に向かって細くなっていくように盛り付けられ提供される。この法則に従っていないローストンカツ定食はいままでに食べたことがない。これがなぜなのか,私はずっと不思議に思っているのである。
そこで思いついたのが,「このトンカツの形は,魚の形に似ている」ということ。そう,この「トンカツの向き問題」は,「魚はなぜ左向きで描かれるか問題」と根が一緒なのではないか,と思うのである。
なぜ魚は左向きで描かれることがほとんどなのか。この謎はNHKの「チコちゃんに叱られる」で取り上げられるほどの疑問であり,ネットで調べてみても,「人は右利きが多いから」,「日本文化では左上位だから」,「文章は横書きでは左から右に書くから」などと理由が解説されていることが多いのだけれど,はっきりとした理由はわかっていないようだ。
特に,「左を上位とする日本文化の影響」という理由については,私は納得できない。日本文化の影響を受けていない海外の図鑑や絵を見ても,やはり魚は左向きである。「文章の向き」が影響を与えているという理由も納得できない。アラビア語圏では右向きに魚を描く人の割合が多いといっても,5割程度らしい。日本だって,昔は縦書きで右から左に書き進めていたのだから,明治時代程度までは右向きに魚を描いていておかしくないのだけれど,そんなはっきりとした違いは無いようだ。たぶん右利きが多い人間の脳の働きの影響などの全人類に普遍的なことが理由なのではないかと私は思っている。実際,右利きの場合,手を動かす特性上,流線型は左から右に流れを考えた方が書きやすいし。
そしてローストンカツの向きも同じ理由なのではないだろうか。あの流線型のトンカツは魚が左向きに描かれるのと同じ理由で,脳のなんらかの働きによって左が太く,右が細くなるように盛り付けされるのではないかと思うのである。
くだらない話のように思うけど,ローストンカツの向きが逆に盛り付けられていたら,やっぱり違和感を感じてしまう。そこには実は深い理由があるような気がする。
#パワーエレクトロニクスの回路図においても,電源を右に描くか,左に描くか,迷ってしまう。電力では左にソース(発電機など),右にシンク(無限大母線)を描き,電力の向きは左から右であることが多い(電力の向きが逆に描いてある回路図には私は少し違和感を感じる)。
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