2011年1月24日月曜日

学会の歴史は夜つくられる,か?

先週の金曜日,土曜日は,神戸ユニティ(学園都市駅)で
開催された,電気学会半導体変換研究会(SPC)に参加.
パワーエレクトロニクス学会とも共催であるので,
受付などの裏方もしなければならなかったのだが,
担当していただいた神戸高専のM先生の周到な準備により,
私もほとんど研究会の方に参加することが出来た.
心より御礼申し上げます.

関西で一年に一回開催されるこのSPC研究会は,
神戸,大阪,京都と年ごとに開催場所が変わり,
昨年は京都の同志社大学,今年は神戸となっている.

このSPCは毎年参加者が多くて,
今年は50件を越える発表があった.
この分野が活況であることを示しているのかな...
内容も,回路や制御の基本的な研究から,
新しいモータやその制御,
電気自動車を見据えた充電回路や
非接触給電に関する研究,
そして新エネルギー,分散電源のための研究など,
時代を反映していてたいへん面白い.
またいろいろと考えることがあり,
次回に活かしたいと思う.

金曜日の夜には,懇親会が開かれた.
通常,こうした研究会のあとの懇親会は
立食パーティが多いのだけれど,
なんと今回は座敷で40名程度の参加者が
座布団に座っての鍋パーティだった.
これが好評で,片手にビール瓶を持って,
席から席へと渡り歩き,大いに
懇親を深めていただいたようである.
(ご提案していただいたM先生,
どうも有難うございました)

歴史は夜つくられる」というけれど,
学会や研究活動もこうした夜の活動によって
実はいくぶんかは進められているのでは
ないかと思う.
飲み会の席のホラ話がいつのまにか
次の研究のネタになっていたり,
学会の新しい活動になっていたりする.

最近の若い人は,こうした懇親会を敬遠する
傾向があるように見受けられるけれど,
このくらいの規模であるならば,
いろいろとじっくりとお話ができて,
得るものが大きいのではないかと思う.
特に学生は就職活動もちゃっかりしていたようだし.

昼の活動も夜の活動も大切なのである.
元電気学会会長の仁田先生は,
昼の活動は有効電力,
夜の活動は無効電力,
どちらも電力の安定供給には必要です,
と話されていたっけ.
たしかに,と思うのである.

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