2011年1月28日金曜日

鶏肋,鶏肋

生協で鶏肉を食べていて
(とり天ぶっかけうどん,なるもの)
ふと,「鶏肋,鶏肋」とつぶやきを思い出した.
なんの脈絡もなく,ふと思いついたのだけれど,
久しぶりにこの言葉について考えてみたので,
少し話を.

「鶏肋(けいろく)」というのは,
鶏のあばら骨(肋骨)のことで,この部位は
食べるに肉は少ないが,
味は良くて,ダシなどをとるのに
使用される.
転じて,「大して重要ではないけれど,
捨てるには惜しい」という意味で使われる.
(でも,使っている人を見たことがないけど)

これには,三国志のヒーローのひとり,
曹操のエピソードがあって,
たしか横山光輝版の「三国志」にも描かれていたと
思うのだけれど,詳細は忘れていたので,
少しウェブで調べてみた.

漢中に陣取った劉備を曹操が攻めあぐねていて,
あるとき,曹操は食べていた鶏の料理の肋骨をみて,
「鶏肋,鶏肋」とつぶやいていたのを
有能な部下のひとりである楊修が聞きつけ,
その後,撤退の準備をし始めた.
すなわち,楊修は,
「丞相(曹操)は漢中は捨てるには惜しけれど
それほど重要というわけでもない,
まるで鶏肋のようだと考えている.
よって撤退をだろう」と推測したらしい.

横山版三国志では,このあと
自分の本心を言い当てられた曹操が激怒して
楊修を殺したことになっている.
実際にも楊修は処刑されたらしいが,
その理由は不明らしい.

この話を聞いて思うのは,
才能も,適切に使わなければ
自分の身を滅ぼすということ.
鶏肋が原因だとは思わないが,
いずれにしろ曹操のもとで処刑されたのだから,
楊修にはなんらかの配慮が欠けていたのだろう.

そんなことをなぜかうどんを食べながら思った.
そして,まぁ自分にはそんな才もないから,
心配する必要もないか,とも思って
苦笑いしたのである.

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