今の若い人たちを見て思うこと
第4弾です.
(4)サービスされることが当然だと思っている
マクドナルド世代
最近の学生に多く見られる傾向として,
先生が周りの環境を整えてくれるまで
動かない,ということが多くなっている.
自ら周りの諸事を調整して研究をしていこう,
という人が少ない気がする.
たとえば,研究でいうと回路のシミュレーション.
いろいろ自分で試して,失敗して解決していこう,
というのではなく,周りから,「こんな回路で」とか,
「こんな制御方法で」とか,指示されないと
自分で動かない.
自分は,与えられた条件を選択して,
ちょろちょろっと計算を走らせるだけ.
そんな人が増えている.
ある人は,こうした若者たちを
「マクドナルド世代」と呼んでいる.
メニューを指し示されて,
「これはどうですか?これはどうですか?」と
尋ねられ,自分はその中から選択するだけ.
まさに,このマクドナルドのオーダの状況が
研究や仕事の現場でも起きているのである.
環境を整えるのは,教員や上司の役目.
自分は与えられた環境・条件の中で
言われたことをこなしていけばよい.
そう考えている(あるいは無意識で行っている)
人が多いように思える.
先日も,あるメーカの人とお話ししていて,
やっぱり同様の意見を伺った.
最近の新人は,「段取り」ができない,と
嘆いていらっしゃった.
上司が段取りをほとんど整えてあげないと
動けない.そんな人が増えているのだという.
もちろん,そんな人は現場では使い物にならない.
社会人に必要なのは段取り力・調整力なのだ.
それで大学に苦情がくるわけなのだけれど,
そんなこと言われても,大学も困っているのである.
確かに考えてみると,受験のための勉強は,
特に塾や予備校では,すべてメニューをそろっていて,
自分はそれを解くだけ,というパターンで
行われてきた.
それが彼らにとっては自然なのである.
(無意識にそれが当然だと思っているのかもしれない)
しかし,目覚めて欲しい.
そんな状況は特殊なのであり,
自分で道を切り拓いていかなければならないのが,
実社会なのである.
「ガルシアへの手紙」という話を一読することをオススメする.
社会が必要とするのは,そこに登場するローワンのような
若者なのだ.すべてを自分で切り拓いて,
成功を手にするそうした若者が.
#私も反省しなければならないことが多いけれど...
シリーズ:「最近の若者たちは...」
(1) 将来に大きな希望を持っていない若者たち
(2) 最適解・最短距離を求める若者たち
(3)簡単にモノを捨て,簡単に伝統を断ち切る若者たち
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