「アイアンマン」を観たあとに
「アイアンマン2」(2010年)
を観た。「アイアンマン」がヒット作となり,続編が作られた。だいたい続編というのは面白さがいくぶん減るのだけれど,この続編は1作目に負けないくらい面白かった。
敵役を演じるのがなんといってもミッキー・ロークなのである。私の世代だと,ミッキー・ロークは「ナインハーフ」でキム・ベイシンガーと主演を務めた二枚目中の二枚目俳優なのだけれど,そのあと紆余曲折があって活躍の話を聞かなくなって,そして「レスラー」で復活(観ていないけれど)。そのあとの「アイアンマン2」なのである。このミッキー・ロークの姿をみるだけでもこの映画を観る価値がある。
この敵役が味があるオジサンで,やはり天才技術者なのだけれど,落ちぶれた生活を送っていて,スターク家に恨みを持っている役なのだ。このオジサンの技術を用いた罠によってアメリカは混乱に陥ることになる。
本作からいっぱいアイアンマンの複製が出てくるようになって,残念ながら緊張感がなくなった気がする。闘いが大げさになるぶん,戦闘シーンが大味になったような気がする。でも,ニック・フューリーだけでなくナターシャ・ロマノフが登場してきたことが,話に広がりを持たせることになった(私個人の感想?)。
さて観ていて気になったことが2つ。
動力源であるアークリアクターの原料はパラジウムらしい。パラジウムは触媒として有名だけれど,動力源になるとは聞いたことがない。そしてプラチナと同じよう源な金属だから作品の中で問題になっていたようなトニーの命を縮める毒素を放出するとは思えない。未知のエネルギー源だから新しい反応なのか...
次に,トニーのトレーニングジムに木人があったと思う。材料は木ではなかったかもしれないけれど,ロバート・ダウニーJr.が練習しているという詠春拳の練習器具である。おー,と思った。ジャッキー・チェンの映画にも「少林寺木人拳」というものがあったし(詠春拳ではなかったと思うけど),詠春拳についてはロバート・ダウニーJr.が映画「シャーロック・ホームズ」でその技を披露している。木人が置いてあったのは彼のアイデアなのだろう。
ということで,ミッキー・ロークの魅力でこの映画の評価は,星4つ。★★★★☆(ちょっと甘めの評価かな)。
#そういえば主演のロバート・ダウニーJr.は日本嫌いだと思っているのだけれど,第1作目(?)の中で自家用ジェットの中で刺身と日本酒を薦めるシーンがある。日本を好きになればいいのに,と思った