2009年9月8日火曜日

津にてウナギを食す

どうも腰を痛めたらしい.
なかなか歩くにも難儀をしている.
これも身体の歪みのせいか.
まずは静養することである.

さて,時間もあいてしまったけれど,
せっかくなので先週出張した津の話題でも.

津というのは三重の県庁所在地で,
(私は地理が本当に苦手なので,
わざわざ書いているけど)
人口およそ30万弱とのことである.
2006年に近傍の市町村と合併する前は,
16~17万人程度の小さな市であったという.
(産業応用部門大会の懇親会の際に,
三重大学 工学部長の方のお話による)

確かに,こじんまりとした地方都市という印象がある.
JRと近鉄の駅が一緒になっているのだけれど,
駅から出てみても,駅前にありがちな
大きなショッピングモールがあるというわけでもない.
6日日曜日の夕方に津駅に降り立って,
まず夕食をどこで食べることができるのかと
心配したくらいである.

駅近くのホテルに到着.
余談ではあるけれど,私はホテルにつくと,
まずテレビ,シャワー,トイレをチェックする.
日本のホテルではまずないが,ヨーロッパでは
どれかが動かないなんてことも良くあるのである.
そして次に部屋の装飾を見る.
特に壁に飾ってある額に注目する.
別にホテルの装飾の趣味を批評するわけではない.
絵はどうでもよく,額のウラを見るのである.
ここに「お札」などが貼ってあったりすると...って,
そんな経験は幸いにしてまだないのだけれど,
やっぱり気になる.
今回は,額は飾っていなかった.

さて,ホテルでインターネットを接続し,
メールが読めることを確認すると,
ホテル近くで夕食を食べられるところがないかを
検索する.
そこで初めて知ったのだけれど,
津というのは,人口一人当たりのウナギ消費量が
なんと全国一位とのことなのである.
あの浜松とかよりも多いのである.
これはウナギ好きの私としては見逃せない.
ぜひ本場のウナギを食したい,ということで
近くのウナギ屋を訪れる.

「大観亭」という名前であった.
ウナギ屋にありがちな高級感はあまりない.
津ではウナギは大衆食だとWikiに書いてあったけれど,
確かにそんな印象である.

うな丼特上で約1500円.
そこそこ安い.
さてお味は,というと...
それは各々好みというものもあるので,一概には言えない.

ウナギの焼き方には,関東風,関西風というものがある.
関東風は,ウナギを背から割いて身を蒸すことが特徴で,
一方,関西風は腹を割いて,そのまま焼くということになっている.
私は関東風をずっと食べ慣れてきているので,
そちらの方がどちらかといえば好みだけれど,
関西風もやっぱり美味しい.

このお店の特徴は,ウナギをかなり焼くことである.
おかげで皮がパリパリとした感触になっている.
しかし,またその分香ばしさが増していて美味なのである.
あっという間にうな丼を平らげてしまう.
丸く膨らんだ腹をなでる幸せ.
大満足であった.

そして学会後の帰る日,
また夕食を食べにウナギ屋を訪れた.
日曜日に入ったウナギ屋の焼き方がどうなのかと思って,
同じ「大観亭」ではあるが,別の支店に入ってみる.
そして同じものを注文.
やはり焼き方は変わらない.
すくなくともこの店の暖簾をもつところでは,
こうした焼き方が伝授されているのだろう.
また外側が少しパリパリとした食感を味わって完食.
すっかりと満足して帰阪の途に就いたのである.

関東風が好きとはいえ,
関西風もウナギに脂が乗っていて
それはそれで美味しいのである.
またまた余談ではあるけれど
この脂は相当なものらしい.

私が茨城県に住んでいた頃は,
「ぬりや」という店に良く通っていた.
そこのうな重が大好物だったのである.
ひたちなか店によく通っていたのだけれど,
水戸の本店にもしばしば訪れていた.
関西に移ってきてしばらくしたころ,
その水戸のぬりやが火事で燃えてしまったという
ニュース記事を読んだ.
原因は,なんとウナギの脂に引火したのだという.
ウナギの脂はあなどれないのである...

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