2009年9月19日土曜日

P. マーロウ,工藤俊作,濱マイク,そして仮面ライダーWへと続く系譜

うぅっ,今日も朝から仕事に来ている.
明日からはアメリカに出張である.
さすがに家族に後ろめたい気がする.
本当にごめんなさいと思う.
いつか償いはしたいと思う.
(と,いつも思うのだけれど,
その暇さえないが)

出張前ということで,少しお気楽な話を.
最近,新しい仮面ライダーシリーズを見ている.
仮面ライダーW.
Double というところがミソで
性格や才能が異なる二人の男が
一人の仮面ライダーに変身するのである.
今回のガジェットはUSBメモリのような
ガイアスティック.
これを二つベルトにさして変身する.
ここらへんは,おもちゃとして売れるかどうかは
微妙なところだと思う.
(単純にベルトの風車が光って回る方が
かっこいい気がする)

さて,今回の仮面ライダーのどこが
気になっているかというと,
主人公が探偵だということである.
ハードボイルドを目指したハーフボイルドという
ことなのだけれど,その舞台設定は
ちゃんと探偵である.

探偵事務所はどうもビリヤード場の
2階にあるらしく,
少し雑多ではあるが,自分の個性に
染め上げられた部屋の机に
主人公は座っているのである.

アメリカンな着こなしと帽子.
そして雑然とした部屋.
なんというか,松田優作主演の
「探偵物語」の工藤俊作を思い出させる.

今回の主人公もはっきりとハードボイルドに
憧れていると言っていて,
部屋の本棚には,村上春樹訳の
ペーパーバックの「Long Goodbye」がおいてあった.

この「Long Goodbye」というのが,
私も大好きで,読み終わるのが惜しいと
最後の方はゆっくり,ゆっくり読み進めていたくらいの
面白い作品なのだが,
この素晴らしい大人の男のおとぎ話については
また機会をあらためて書きたい.
しかし,フィリップ・マーロウがやはり原点なのだと
思い起こさせられる.

2階が探偵事務所といえば,永瀬正敏主演の
「濱マイクシリーズ」をすぐに思い出す.
今は無き横浜日劇の2階に居を構えていた.
あれ,これは映画版だけだっけ?
映画が3本製作され(監督:林海象.彼はまた
探偵事務所5シリーズも撮っている),
すべて渋谷のパルコかなんかで見たような覚えがある.
研究室の女の子はわざわざ横浜日劇まで
観に行ったって言っていたっけ.
テレビシリーズも少し大人になったマイクが描かれていて
それはそれで大変面白かったのだけれど,
映画はまだませたガキという感じがして,
これがまた今回の仮面ライダーの主人公を思わせる.

一体全体,私はこの系譜につながる
探偵という職業がどうも好きらしい.
それもハードボイルドな.
彼らの少し皮肉めいたセリフが
私のこのひねくれた性格に良く合うらしいのである.
ただ私のセリフは単なる皮肉にしか聞こえず,
彼らハードボイルド探偵のセリフは
洒落た大人の会話に聞こえるのはいったい
どういうことだろう.
いつか,詳しく考えてみたい.

ということで,これからしばらくは新しい仮面ライダーに
注目していく.
探偵として愛する街を守るというのも,
これまたハードボイルドの設定なのだけれど,
このまちは「風都」という,
いたるところに風車が回っている
架空の都市なのである.
またそれが,私のパワエレ心をくすぐるのである.

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