2023年4月9日日曜日

就活で行きたい企業を決めるには?(3) 結局,「自己分析」と「企業研究」

就活において希望企業を選ぶのに際し,「名前」ではなく「希望条件」で決定したほうが良いという話の続き。すなわち,

  1. まず自分が働くにあたり企業が満たしておいて欲しい条件を思いつくだけ挙げる
  2. 次に同じく自分が働くことにおいてイヤなことを思いつくだけ挙げる
  3. 希望条件,拒絶条件に優先順位をつける
  4. そして,これらの条件を満たす企業を「名前」ではなく,「条件」から探す

という方法を学生のみなさんに提案している。すると,条件をどのように決めるか,ということを質問される。

希望条件は,そんなに難しく考える必要はなく,まずは思いつくままに挙げてみよう。たとえば「自分のやりたいことに関連した職」,「大学の研究の延長線上の内容」,「社会貢献が目に見える職業」などの仕事内容にかかわる条件から,「福利厚生(寮がある)」,「転勤がない」,「自宅の近く」などの環境に関する条件も考える。気軽に思いつくままリストアップしてみよう。

「自分は人生でなにをしたいのか?」,「なにが天職・適職なのか?」などと大きなところから考えていくと,なかなか条件が見えてこない。もっと身近な実感できるところから条件を考えてみよう。たとえば,「どんなことをしているときにワクワクするか」,「自分はどんなことを苦にせず当たり前のように続けているか」,「どんな余暇を過ごしているか」のように具体的に考えてみる。そんなふうに,自分が「できること」そして「幸せを感じること」がなにか考えてみることはそんなに難しいことではないのではないだろうか。

この条件を検討することは,「自己分析」,「企業比較」をすることに他ならない。残念ながら面接試験に落ちてしまう学生をみると,この「自己分析」,「企業研究・比較」が十分ではない学生が多いようである。「自己アピール」をする前に自己分析を,「会社を選んだ理由」を考える前に企業研究を,行って欲しい。その努力をちゃんとした学生は内定をもらう確率が高いようである。

5年後,10年後,自分はどんな自分になっているのかイメージできること,そしてそのためにこの企業に入るとどのようなことができるのか,よく考えてみてはどうかなと思う。

まぁ,こんな話はどの就活支援企業も話していることであるので,そんなの当たり前と思う学生も多いことと思う。でも,それを十分に検討するのには心理的ハードルがあることをまず知ってほしいと思う。たしかに何かを選択することは,他の選択肢を捨てることになるので,それはつらいのだ。でも,就活はその選択をするタイミングなのである。

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