シャーリーズ・セロンという俳優は私にとってとらえどころのない女性で,どこに特徴があるのかが(どこに軸足を置いているのか)はっきりしない。映画「スノーホワイト」では悪の女王だったし,「モンスター」では殺人犯を演じていたというし,ときには「アダムスファミリー」のようなコメディやホラーにも出演している。どんな作品にも対応できる素晴らしい俳優であることは間違いないのだけれど,〇〇俳優と分類することは難しいようだ。
今回見たのは「アトミック・ブロンド」。セロンは主人公のスパイを演じていて,これは完全にアクション映画なのである。アクション映画といえば,彼女は「マッドマックス」にも出演していたけれど,今作ではジョン・ウィックばりの戦闘アクションを披露している。というのも監督はジョン・ウィックのアクションコーディネータのデヴィッド・リーチなのである。セロンは,ジョン・ウィック2の主演のキアヌ・リーブスと一緒にアクションのトレーニングを受けていたとか。それで納得。とにかくセロンも身体を張ったアクションにチャレンジしている。そしてそれらがキレッキレ。本当に素晴らしい。
映画の舞台は,1989年のベルリン。強烈な80年代ポップスの曲をBGMに次々とスタイリッシュな画が続く。アクション映画の王道を行く作品で,頭を空っぽにして楽しめる作品である。ただし,セロン演じるこのスパイは笑わない。一方で,ファッションからセリフまでななにからなにまでスタイリッシュ。立ち居振る舞いも美しい。だからこそ彼女の吐く皮肉が厳しい。。。
とにかくセロンの鍛え抜かれた身体によるアクションを楽しみたい。近接格闘のシーンは特に魅力的である。評価は星3.5(満点は5つ)
#シャーリーズ・セロンは壮絶な人生を送ってきたことでも知られる。興味のある人はぜひ彼女の経歴を調べて欲しい
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