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いちょう祭

今日と明日は大阪大学は 「いちょう祭」 です. 多くの研究室が一般公開されています. 吹田キャンパスでも多くの研究室が公開され, 私が所属している伊瀬研究室も 電気系の建物で,スマートグリッドや パワーエレクトロニクスの研究について わかりやすくご説明しています. その他の研究室も,いろいろと工夫を凝らして 公開しています. ご興味のある方は,ぜひ足をお運びください. 公開は, 4月30日10時~15時 5月1日 10時~15時 です.

就活のマッチングの意味

続けて就活の話を. 最近の企業では,採用時に マッチングというものが行われることが多い. 現場の技術者と希望する学生が 話しあって,自分のやりたいことと, 職場の内容があっているかどうかを 確認するというのである. そんなことは私が学生時代は あまり行われていなかったように思う. 近年,入社してから 「私がやりたかったことと違う」 などといって,辞めてしまう若者が 急増したことから,こうした手続きが 始まったという話である. しかし,このマッチングというのは学生たちにとって 本当に適切に機能しているのだろうか,と思う. そもそも修士1年やそこらの段階で, 自分のやりたい仕事というものが 明確になっているのだろうか. そしてその仕事の価値を理解できているのだろうか. 私の想像では,マスコミの露出が多い仕事に 憧れているだけの人が多いのではないだろうか. 学生は,どれだけ本気でそれをやりたいと 思っているのだろうか. マッチングを行う企業の方が, その学生の甘さを指摘して, 別の方向に導くというのであれば, マッチングを行う意味もあると思うが, 実際そうなのだろうか. (この就職が厳しい状況では, 学生たちはやれる仕事はなんでもやります, といっているかもかもしれないが...) 私が言いたいのは,仕事の価値なんて, 入社してずいぶんと経ってからでなければ 実際には理解できない,ということである. (何年経ったってわからないかもしれない) そして,自分の適性だってわかるわけがない. だから就職採用時のマッチングが合わないからといって, 希望を取りやめ,自分の可能性をわざわざ狭めることは 良くないのではないか,ということである. しかし,そんなことは企業側は始めから わかっているのだろう. (だって,みな経験者なのだから) 結局のところマッチングとは,企業が ていよく学生を断るための方便なのである. 職場においては,学生のその時点(たかだかM1)での 技術的・研究的能力よりも,まずはコミュニケーション能力が重視される. それは,企業における仕事はほとんどがグループで行われるものであり, そこでは,メンバー同士のコミュニケーションが 仕事のクオリティを決定するからである. (グループで行う仕事が嫌なのであれば, 個人デザイナーや芸術家, そして大学教員(笑)になればいい) 以...

異常な就活

最近の学生たちの就職活動(就職)は異常だ. 誰もがそう思っている. 4月の声を聞いて,すでに修士1年の学生に 〇〇ナビなどの登録を呼びかけている. どうなっているのか. だれかこの状況を喜んでいる人がいるのか. まず学生はどうだろう. 3年生あるいはM1から就職活動が必要だ,などと 情報に踊らされて,浮き足立っている. 不安にかられ,勉強や研究がおぼつかない. かといって,自分だけが就職活動をしないという わけにもいかない. 仕方なく,あちらこちらのインターンシップに参加し, 会社を訪問し,試験を受けるために飛び回っている. 4年生大学であれば,そのうちの1年以上を就活に 費やすということは,貴重な4年間の1/4以上を 大学で過ごせないということなる. その損失の大きさを考えれば, いかに現在の学生が可哀想か,よくわかる. 次に企業はどうか. 企業も長期間にわたる就活に辟易している. 学生の相手を現場の社員がしなければならない. それだけ現場の仕事の時間が割かれている. 現場からの悲鳴が聞こえてくる. それで良い学生がとれているのかというと, そんなことは全然ないという. 現状のような景気状況では,採用人数を 絞らずにはいられない. 自然,企業は少数精鋭の新人を手に入れようとする. 一方,学生たちは複数の会社を当然のように受ける. すると,一部の印象の良い学生たちだけが 内定を重複してもらうことになるわけである. すなわち,学生側から見れば, 内定を貰える人は何社も貰え, 貰えない人はどの企業を受けても貰えない, という状況が起こる. そして,企業は,優秀な人に内定を出したとしても, その学生が来てくれるとは限らないわけである. 結局,多くの企業は優秀な(実は印象が良いという ことなのだが)学生を採用することができないという 不幸な結果となる. 企業も労多くして得るものはない,ということになっている. そして大学はどうだろう. 大学としては全くもって現在の状況に益はない. 大学生活の1/4以上を就活に費やすならば, 25%以上の教育ができないことになる. これを社会的損失と言わずになんといおう. 学生のレベルは下がり, そしてまた企業からは学生の質が低いと 文句を言われる. しかし,その原因を作っているのは他でもない, この異常な就活の状況なのである. ...

良い先生をさがすには

良い先生とは,どのような人か,ということを書いて, それでは,良い先生はどのようにして探したら良いか, ということを考えてみた. 私の場合,ほとんど運である. 運が良かったとしかいいようがない. しかし,先日ラジオで3年間,ハワイの正当な フラダンスの先生を探した後に弟子となって, それが良かったという女性の方がインタビューに 答えていて,それもそうかな,とも思ったりした. またしかし,先生をさがそうにも, ひとつ重大な問題がある. それは,初心者であるが故に, 先生の実力がわからないということである. 初心者は,先生の実力を知らないで, 良い先生を探さなければならない,ということである. 自分の感性を信じて選べ,というのは簡単だけれど, ではどうやってその自分の感性を磨くか, ということが問題となる. まずはやはり情報を集めること. よく武道系では,情報だけの頭でっかちの人は 敬遠されるのだけれど, (こうした人は,先生の指導を素直に受け取らず, 自分の言葉に翻訳して理解(曲解)する. 練習時も説明ばかり多くて,技はおろそかに なることが多いので) 何も知らないで,問題のある道場に飛び込むのも これはこれで愚かしい. 評判が調べられるのであれば,調べるのが大切だと思う. そうでない場合には,まずは見学に行く. 以前は見学不可という道場が多かったけれど, 最近はどこも道場生不足なようで(涙), 見学をさせてくれることが多い. そこで,チェックポイント1. 先生の雰囲気,言葉遣いを見る. いくら素晴らしい技術を持っている先生でも, 自分との相性が悪く,先生の指導につい反感をもって しまうのであれば,その道場はあきらめるべき. まずは稽古を継続することが大切なのだから, 先生との相性を見極める. 最近は体験もさせてくれるので, 先生の指導の方法が,自分の腑に落ちるようなものか どうかも大切である. 天才肌の人は,他人への説明がうまくないことが 多いとはよく言われることである. 天才は,技術習得が容易なため, 苦労が理解出来ないこともある. (その分,天才の人はその先の技術のことで悩むのだけれど) その苦労が分かる人に指導を受けたいと思うのは 人情だろうと思う....

良い先生とは

「三年かかっても良き師をさがせ」 ,とはよく言われることである. 確かに先生によって,その後の人生が左右されるということは よく耳にする話である(反面教師という場合もあるが). 一体,良い先生とは,どのような人をいうのかと ふと考えてみた. (合氣道のO先生の講習を受けた影響) 結局のところ,なにかの素晴らしい可能性を 指し示してくれる人なのではないか,と思う. その先生が教えてくれる具体的な知識,技術も もちろん大切なのだけれど,たとえば合氣道を学ぶことによって どんな素晴らしいことができるのか,あるのか, それを示してくれる人こそ良い先生と呼べるのではないか. 合氣道には限らず,学問においても, その研究の先に何があるのか,それを夢をもって 指し示すことができる人こそ良い先生なのではないかと思うのである. O先生のように,その境地を実際に行って 見せていただける先生はもちろんのことである. ただ,いくらその技術を体現できても, それが素晴らしいと思わせることができなければ, 先生としては失格ではないだろうか. 逆に,その境地に達していなくても, そこにいけば,どれだけ素晴らしい世界なのか, それを指し示すことができれば, たとえ技術は及ばなくても,その人は 良い先生になりうるのではないかと思う. 研究の世界は,すべてそれである. 研究とは,すべてそれが実現された上での 夢を目指して行われるものだからである. すべてわかっている人が先生になるのではない. 夢のありかを指し示す人が, そしてそこに向かって進むための手段・方法を 教えてくれる人が先生となるのである. 職場での上司なども同じことではないだろうか. 部下に対して単にロールモデルを示すだけではない. その仕事を通して達成される素晴らしい何か, 夢のある何かを指し示すことが必要なのではないだろうか. そうでなければ,下のものはついてこないだろう. 顧みて自分を思う. 学生のみなさんに夢を指し示しているだろうか. はなはだ自信がない. 自分の知識・技術を向上させることはもちろんだけれど, 学生のみなさんに素晴らしい可能性を指し示すことが できるような努力も行っていきたいと思う. (自分が魅力を感じている仕事であ...

技を見て理解する

2週間程前,東京から合氣道の先生がいらっしゃって, 剣,杖の講習会が開かれた. 東京から来られたO先生は, 私がずっと(もう25年位?)お世話になっている師範で, 先生の講習会が関西で開催されたのは2年ぶりのことである. なにはともあれ,剣に1日,杖に1日という二日間の 講習会にすべて参加したかったのだけれど, 諸事情のため,二日目の杖の講習会だけとなった(涙). 講習会は,初心者の方も対象としているとのことで, 上級者には物足りなくなるのではないかと心配されていた 参加者もいたようだけれど,そんなことは全然なかった. 基本のキホンから講習は開始されたけれど, どのご指導においても,勉強することしきりである. 私としては,そうした基本的な技術のご指導も もちろん大切だけれど,O先生が杖を振っている姿を 見るだけで,80%程度は目的を達するのである. 細かいところよりも,どのような雰囲気で技を行っているのか, それが一番勉強になるのである. だから,内容が初心者向けとか,基本過ぎるなどという 不満は全くない. とにかく先生が杖の技を行っている姿を 拝見できれば良いのである. (技術的な指導ももちろん大切で,これは自分が誰かに 技を伝える際に特に重要になるので,メモは一杯とる) 最近,自分の実力がずいぶんと落ちたと感じるのは, 技を見ても,それがどうなっているのか理解できにくく なっているということである. もちろん,合氣道やそれに近い分野の武術の場合には, だいたい一回見れば,何を行っているのか理解できるけれど, 少し離れた技術体系の武術の演武などになると, その理解が怪しくなってきた. 最近は,Youtubeなどでいろいろな武術の演武の動画がUPされている. それらを見ても,なにが行われているのかわかりづらいことが 多いのである.そのために,なんどもその動画を繰り返し見る. そしてようやく,理解するのである. 技を理解するということは,その技を行っている感覚が 自分の身体の中で再生されるということである. 実感として,心と体の動きを再生する. それが体感的にイメージできる. そうしたことが,最近できにくくなっているのである. 原因は,稽古不足に他ならない. 稽古で心と体の様々な遣い方を練習しておけば, 誰かの演武を見て,自分の体験の中からイメージを 組み立てることが...

東京電力のウェブ講座がすごい

電力会社というのは,社会に対する 啓蒙という意味で,ホームページには それぞれ工夫を凝らしているけれど, 私が以前から感心してやまないのが, 東京電力のホームページ. 「学ぶ,知る,楽しむ」 ( http://www.tepco.co.jp/life/index-j.html ) ということで,多数のコンテンツが用意されている. 環境,原子力などのコンテンツもあるけれど, 私が特におすすめなのは, 「インターネット電力講座」 ( http://www.tepco.co.jp/kouza/index-j.html ) である. 他のコンテンツと違って,大学生向けの真面目な 解説が載っている. メニューとしては,電力設備や系統運用, 火力,水力,原子力発電だけでなく, 太陽光発電や風力発電などの分散電源まで 一通り網羅されている. その内容は,はっきりいって一般の方向けではない. 大学生から大学院生までが対象になっている. これがかなり詳しい. 私はこのウェブページを5~6年前から学生たちに 紹介しているのだけれど,一体どれだけの人が見ているか... というのは,実は昨晩,研究室の博士前期課程(修士)2年の 学生たちとこの講座の話をしていたのだけれど, 彼らは全く知らなかった(私が講義で紹介したことさえ, 覚えがないという...(涙)). しかし,彼らはこれらのページを見て すっかり驚いて,はまっていた. (ただ,一体どれだけの人がこれらのことを理解出来るのか. とは言っていたけれど) 彼らが見ても十分に勉強になる内容なのである. これだけのリソースを投入して,コンテンツを作り上げた 東京電力は素晴らしい. 敬意を表します. たぶん一斉に上から「作れ」と命令が下って, 各部署で苦労したのだろうなぁ... その分,魅力的なものになっていることは間違いない. 電力関係の学生,電力に興味がある人には, おすすめのページです. #昨晩,学生たちにもっとちゃんと紹介しておいてくださいよ,と いわれたので,とりあえずブログに書いておいた.