2007年5月18日金曜日

締め切りを問え!

4年生が新しく研究室に入ってきた。
きっとこれからいろいろなことを学んでいくことと思う。
ここでもいくつかの話をしていきたいと思う。

今日は,”締め切りを問え!”というお話。

将来上司に,あるいは研究室であれば教員に,

「この仕事を頼むよ」

と言われたら,必ずこう聞き返すことにしよう。

「いつまでにできればいいですか?」

あるいは

「締め切りはいつですか?」と。

仕事を頼むとき,その締め切りを意外にあいまいにしていることが多い。
別に講義で出すレポートのように
各仕事で,それぞれ締め切りをきっちり決めて進めているわけではない。
(そうやって自己管理する方法はあるのだけれど。
いずれ,またここで紹介したいと思う)

だから頼むほうもそれを明示せずに頼みがちである。
しかし,それでは頼まれた方は困るのである。
自分の作業量,内容を見積もることができないからである。

もしも2-3日という期限を与えられたら,
2-3日でできる仕事のレベルが要求されている。

締め切りが1週間後と言われたら,
1週間でできるレベルの仕事が要求されているのだ。
当然,2-3日でできる仕事よりも,
より幅広い調査,深い考察が必要になってくる。
(すなわち締め切りが早く設定されていればいるほど
即応性は求められるが,内容の深さは反比例して
少々浅くても許される。
このさじ加減がその人の才能だったりする)

こうして締め切りを決めることによって初めて,
自分の作業量,内容を見積もることができるのである。

この話は,私が学生時代,はじめて研究室に配属された頃,
私の指導教官のS先生より教えていただいたことである。
その後,職に就いてからもこの教えはずいぶんと役に立った。
締め切りを聞くということは,
自分の仕事に責任を持つということなのである。

これからは,仕事を頼まれたら,

「締め切りはいつですか?」

と答えるようにしよう。
そうすれば,君の評価がずいぶんと上がることは間違いない。

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