2009年6月25日木曜日

口をあけている人たち

暑い.
というか,蒸し暑い.
やはり梅雨の時期だけに湿気が高い.
仕方なく研究室のエアコンも稼働し始めた.

学生たちの服装もすっかり夏風である.
Tシャツ姿がうらやましい.
さすがに教員はTシャツを着るのが
はばかられるのだ.

さて最近,犬のように暑いから開けるというわけではないのだろうが,
口を開(あ)けている学生の姿を多く見かける.
別になにもしていない時でも口が開いているのである.

鼻が詰まっているのだろうか.
口呼吸をしなければならない理由があるのだろうか.
はっきりいって口を開けている姿はカッコ悪い.
基本的に呆けているときに口はポカンとあくものなのである.
いつもどこか抜けているように見えてしまう.

四六時中口をあけている姿は小さな子供の中にも
よく見られる(息子や娘の周りにも多い).
いつのまにかそれが自然になっているのだろう.
しかし,赤ん坊の頃はおしゃぶりなどをくわえているから
鼻呼吸が中心だったはずである.
どこかで口呼吸に移行してしまったということである.
ガムを食べさせると良いなどというけれど,
本人が自覚して直そうとしなければ,
そうそう直るものではないような気がする.

武道においては呼吸が重要視される.
呼吸法が奥義のひとつになっている流派も多い.
私が学んでいる合氣道においては,
別に奥義や秘伝ということではないけれど,
呼吸法を学ぶ.
心身の安定を得るためである.

呼吸を口だけで行うと,
どうも落ち着きがなくなる.
鼻呼吸を中心に行った方が心が静まる.
口呼吸は,激しい運動をしたときなどに
行うものである.
すなわち心の安定を求めるためには,
鼻呼吸を静かに行うことが有効なのである.

こう考えてみると,口呼吸の人たちは,
心身にストレスをかけているとも考えられる.
心が落ち着く暇がない.
これから一生そんな状態で良いのだろうか.
ぜひ直すべきである.

とこんなことを言っても,若い人たちは
耳を貸してくれないだろうなぁ.
しかし,彼らの口を開けている姿が
どれだけカッコ悪いかを自覚させたら,
たちまち直してしまうかもしれない.
ファッションよりも,立ち居振る舞いに
まずは気をつけるべきだと思うのだけれど.

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