2009年6月26日金曜日

トビウオだけが気付くことができる

競泳の日本代表の愛称が「トビウオジャパン」と
決まったそうである.
フジヤマのトビウオというのは誰だったけ?

しかし,「○○ジャパン」というのが最近多いなぁ.
「サムライジャパン」とか「なでしこジャパン」とか.
「マーメイドジャパン」なんてのもあったような...
そのうち,日本発のパワーエレクトロニクスを称して,
「パワエレジャパン」とかいったらどうだろうか.
(ちょっとダサい)

冗談はさておいて,
世の中にはトビウオを神の使いとして崇める人たちがいる,
という話を思い出した.
(どこでこの話を読んだのだか,もうすっかり
忘れてしまった.最近のことなのだけれど,
どの雑誌だったのだか,全く思い出せない)

魚が生きていくために不可欠なもの,
それは「海」であり「水」である.
しかし,魚はそれに含まれているゆえに,
「水」という媒体の存在に気づかない.
しかし,トビウオだけが,「海」から飛び出して,
「水」という媒体の存在に気づくことができる.
だからこそ,トビウオをあがめるのだというのだ.

この話は,人間が時間という媒体の中で生きていて,
だからこそ時間の存在を知ることができない,
ということの説明に使われていたのだけれど,
(ここまで書いてきて,思い出した!
これは「本が好き!」という雑誌に掲載されていた
福岡さんのエッセーだ)
なかなかにして面白いアナロジーだと思う.
(実は,このエッセーを読んだ時には,
池の鯉だって飛び跳ねるじゃん,
と思ったのだけれど)

媒体の中で生きているものは,
その媒体の存在に気づくことができない.
自分が住んでいる世界の外を思う.
自分の思考の外を思う.
そんな考え方ができたらいいな,と
トビウオの話で思い出したのである.

#福岡氏の連載は雑誌「本」ではなく,
「本が好き!」でした.
修正しました(6/29).

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