2010年4月5日月曜日

R.シュトラウス,四つの最後の歌

今朝,車で通勤途中にFMから流れてきたのは,
R. シュトラウスの「四つの最後の歌」の中から,
」と「夕映えのなかで」.
オーケストラをバックに歌うソプラノの歌曲であり,
R. シュトラウス最後の作品といわれている.

残念ながら,私はドイツ語をそのまま理解するほどの
能力もないので,日本語訳に頼るしかないのだけれど,
ソプラノによって歌われるヘッセとアイヒェンドルフの手による歌詞は
人生の終りを前にした人間の静かな心持ちを表している.

そこに,あの豪華絢爛,きらびやかな楽曲を作曲してきた
R. シュトラウスが抑制の効いた伴奏
(シンプルなようでいて,やはりどこか豊穣な感じがする)を
つけている.

この曲を聴き終わると,最後にはため息をついてしまう.
悲しいのではないのだけれど,
諦念というか,来りくる終焉をただじっと迎えるというか,
そのような気持ちで一杯になるのだ.
「黄昏」というべき,人生の最後の季節の中で,
自分はどのようなことを考えるのか.
そんなことを考えてしまう.
そもそも,私はそのことに直面することができるのだろうか.

先日,同じ専攻の教授が若くしてご逝去された.
心よりご冥福をお祈りいたします.

#放送されていたのは,
エリーザベト・シュワルツコップ,ソプラノ
ジョージ・セル,指揮
ベルリン放送交響楽団の録音だった.
私が愛聴しているのは,
グンドラ・ヤノビッツ,ソプラノ
ヘルベルト・フォン・カラヤン,指揮
ベルリン・フィルの録音である.

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