iPad発売の関係で,新聞やテレビのニュースで
またインターネットや電子書籍の話題が盛り上がっている.
私もテレビのニュースでいくつか目にしたけれど,
そこで2回ほど,それぞれ別のコメンテータと呼ばれる人が,
現在のネット文化に否定的な意見を述べているのを見た.
二人のコメントの内容はほとんど一緒で,
「なにかの答えを探し求める過程が大切であって,
端末をネットに接続して,すぐに答えを手に入れられるという
環境では,思考力が身につかない.
それがネットの限界だ」
というものである.
私はこの意見を聞いて,確かに一面の事実を言っているけれど,
それは私たちの旧世代からみた感想であって,
生まれた時からネットにつながることが当たり前の世代
(昨日も言及したけれど,いわゆるデジタルネイティブ)には,
それは当てはまらないのではないか,と思った.
その答えを求めることが,その思索の最終目的でないのであれば,
途中の過程で必要とされる情報は,速やかに入手できた方が良い.
それだけ早く最終ゴールに近づくことができる.
これは自明だ.
思考が不要である情報であれば,ネットの即時アクセス性は
非常に有利に働く.
それでは,思考が必要な情報は?
そんな情報はネットがあろうがなかろうが,思考するのである.
思考のヒントは多くあった方がいいだろうから,
やはりネットは有用なのである.
先にあげたコメンテータの意見は,
これまで,ちょっとした情報を得るにしても,
いろいろ苦労するという経験を積み重ねてきたから,
ネットで即座に入手できるということに
どこかしら,うしろめたさを感じるからではないか,と
思うのである.
この私も,ときどきなぜかうしろめたさをを感じる.
享受する便利さに慣れてしまう自分が怖いのだ.
しかし,早く歩くことができれば,
さらに遠くに行き着くことができる.
思考の歩みの速度を高めることができるならば,
全く新しい世界に進むことができるかもしれない.
私のような世代とは違って,ネットを当たり前に
湯水のように活用することができるデジタルネイティブの世代には
そうした世界を切り拓くことを期待したい.
(もちろん,私もそうしたことを志向しているのだけれど...)
ところで,ネットの一番の問題は,私はコピペであると思う.
誰かの意見を流用する.
自分の頭で考えることをせずに,
コピペした意見を自分のもののように使用する.
それこそがネット文化に巣食う問題なのだと思う.
2010年6月2日水曜日
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