2024年4月20日土曜日

マンガ、アニメ、ゲームの擬人化に思う(3)~刀剣乱舞~

 以前、京都の名刹「大覚寺」を訪れたときに、玄関に男の子のポップが立っていて大変に驚いた。だって、「大覚寺」みたいに格式の高い寺社にアニメのポップが立っているなんて!ご朱印帳も以下のとおりである。

御朱印帳も膝丸エデション
「霊場」という言葉に不似合いな感じもするけれど...

でもこうしたキャラクターのおかげで、拝観者が増えているのだろうと容易に予想できる。このキャラクターはもちろん「刀剣乱舞」である。これは各刀に男の子のキャラクターを割り当てて擬人化しているゲームである(ゲーム内容は全然知らないけれど)。人気のあまり、アニメ化され、舞台化され、そして歌舞伎化もされていたりする。

擬人化されるのはイケメンばかりだから、ファンの大多数は女性になるのは当然かとは思うけれど,その影響で博物館や美術館で刀剣の周りには女性ばかりがいるようになったのは本当に驚きである。世の中は本当に刀剣ブームなのである。

まず雑誌。「刀剣画報」なる雑誌が書店に並んでいて驚いた。そんなに買う人がいるなんて信じられない…(まぁ、私が「秘伝」などという雑誌を読んだりするのも他人からみたら相当珍しいのだろうけれど)

次に,あちらこちらの美術館・博物館で刀剣の前で食い入るように見ている女性ファンの山が信じられない。足利市では山姥切国広の展示で3万7千人以上,来場者があったとか。学生時代,ときどき研究室で煮詰まるとサボって大学の近くの五島美術館に行っていた。平日だからかもしれないけれど,少し暗い館内で刀剣をずっと眺めていても誰にも会わなかった(まぁ,横山大観の絵の前に立っていても誰も来なかったような気がするけれど...)。それがいまじゃ,どの美術館,博物館に行っても刀剣の前には女性がいる(ような気がする)。そして彼女たちは刀剣の知識もたいへんに詳しい(ような気がする)。

そのうえサポートも素晴らしい。「山鳥毛」が瀬戸内市の所有になった話には本当に驚いた。寄付だけで9億円近くが集まったそうである。うーん,ひと昔前では考えられない。

本当に刀剣関係の人たちにとっては「刀剣乱舞」は大きな変革だったに違いない。大きなメリットとそしていくらかのデメリットもあっただろうけれど,刀剣に興味が集まるのは私はうれしく思う。



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