一頃のブームは去ったけれど,今もサウナは人気である。昔はサウナといえば男性の話ばかりだったけれど,今ではサウナ用の水着や帽子などお洒落なグッズも販売されるようになって,女性の愛好者もたいへん多いようである。
しかし,実は私はサウナが苦手である。一時期,サウナには「整う」という感覚があると聞いて,私もよくネットなどで見かけた手順で体験できるかと試してみてはいたのだけれど,結局,体験できずじまいでそのうちにやめてしまった。「整う」という感覚は,暑いところから涼しいところに急激に移動することによって,血管が拡張し(血圧が下がり,脳が一種の貧血(気絶?)を起こしていることなのではないか,などと浅慮して,イソップ寓話のキツネのすっぱいブドウのように負け惜しみを言っている(普通は寒いところから暖かいところにいくことによって血管が拡張するのだけれど,たぶん高温すぎるとやはり緊張によって血管が収縮するのではないかと推測している。いや,本当はやっぱり逆なのかもしれないけれど,いずれにしろ血圧の急激な変化が脳に大きな影響を与えているに違いないとは思っている)。
実際,サウナは苦手なだけで嫌いではない。ただあの暑さに耐えられないのである。サウナ室に入ったとたん,足の裏からしてもう床の熱さに耐えられない。頑張って座る場所を見つけて,人の前を「すみません,すみません」などと言いながら進んで座るのだけれど,すぐに身体中の皮膚が熱さで痛くなる。耐えられない。そこで,5分もしないうちにすぐにまた立って,「すみません,すみません」と言いながら人前を出口に向かって歩いていく。そのたびに身体をよけて私を通してくれる人たちに申し訳なさを感じる。。。だいたい毎回そんなことの繰り返しである(もちろん,私はサウナは苦手だから,サウナ専門店には入らず,銭湯とセットになっているところで利用する)。
若い頃はサウナが決して苦手ではなかった。長時間入っていても心地よく汗をかくことができたし,サウナ室を出てから入る水風呂も最高に気持ちよかった。それが今ではできない。結局のところ加齢のためにサウナという高温環境に耐えることの体力がなくなったのだろう。
若い頃に比べると体重もずいぶん増えたから,身体の熱容量も増えているし,加齢によって身体の感覚も鈍くなっているから,ちょうど東京の銭湯の熱い風呂のようにおじいさんがじっと入っているようになってもおかしくないと思っていたのだけど。。。実際は,暑さが痛さに感じられるようになってしまって,とても快適であるなどとは言えなくなった。人生の楽しみのひとつを失ったのではないかとがっかりしている。
0 件のコメント:
コメントを投稿